成分 |
分量 |
有効成分 |
ヒトパピローマウイルス16型L1たんぱく質ウイルス様粒子 |
20μg |
ヒトパピローマウイルス18型L1たんぱく質ウイルス様粒子 |
20μg |
添加物 |
3-脱アシル化-4'-モノホスホリルリピッドA |
50μg |
水酸化アルミニウム懸濁液(アルミニウムとして) |
500μg |
塩化ナトリウム(等張化剤)、リン酸ニ水素ナトリウム(緩衝剤)、pH調節剤 |
また、よく聞く添加物に関する話は次のようなものです。
「ワクチンには、水銀系保存料・チメロサールが含まれていて、神経系の病気(自閉症・ギランバレー症候群など)の副作用の恐れがある。また、ポリソルベート80といった不妊剤が含まれている。」
インフルエンザワクチンなど他のワクチンには保存剤としてチロメサールという水銀化合物が含まれているものが確かにあります.しかし、その量は0.0025mg=2.5μgつまり40万分の1gという極微量です。この量が健康に与える影響はさておき、サーバリックスにはチロメサールが含まれているのでしょうか?
チロメサール - Wikipedia
によると、チロメサール(Thimerosal)とはエチル水銀チオサリチル酸ナトリウムの商品名であり、IUPAC名はEthyl(2-mercaptobenzoato-(2-)-O,S)mercurate(1-) sodiumで別称がMercury((o-carboxyphenyl)thio)ethyl sodium saltであり、化学式がC
9H
9HgNaO
2Sとなっています。さて、サーバリックスの成分表の中にこれらの名前などはみつかりません。それどころか水銀のすの字も出てきません。すなわちサーバリックスに水銀またはそれに類する化合物が含まれるというのは嘘です。
また「ポリソルベート80といった不妊剤」という文言が出てきたので、ポリソルベート80についても調べてみます。
医学用語解説のポリソルベート80
を見てみると次のように載っています。
- polysorbate80
- 非イオン性界面活性剤。ポリオキシエチレン(20)ソルビタンオレイン酸エステル。無水ソルビトールの水酸基の1部をオレイン酸でエステル化したもののポリオキシエチレンエーテル。モノオレイン酸ソルビタン1モルに約20モルの酸化エチレン基がエーテル結合している。水溶性で安全性の高い乳化剤として軟膏剤(クリーム)に用いられるほか、油溶性ビタミンの可溶化剤として注射剤やドリンク剤にも用いられている。(2006.6.27 掲載)
軟膏・注射剤・ドリンク剤に用いられているポリソルベート80(Tween80)に不妊作用があれば大変なことになることはわかると思います。しかも「安全性の高い乳化剤」という文言も出てきます。よって「ポリソルベート80が不妊剤」というのも嘘です。
続いてホルムアルデヒドについて調べてみます。
ホルムアルデヒド - Wikipedia
を見ていると、ホルムアルデヒド (formaldehyde) は有機化合物の一種で、分子式は CH
2O。酸化メチレンとも呼ばれ、IUPAC命名法では メタナール (methanal) とあります。
インフルエンザワクチンや、三種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風)ワクチンなどには、ウイルスや毒性を弱毒化(不活性化)するために用いらているものもありますが、やはりサーバリックスの成分表の中に見当たりません。
よって
「サーバリックスにホルムアルデヒドが含まれる」というのも嘘です。
最終更新:2011年02月25日 23:17