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「うわぁ、こんな場所があったんだ。」 春美が言った。 「ここは俺らの約束の場所だぞ。」 健ちゃんが言った。 「うん、私たちの友情の場所だね。」 杏里が言った。 「この満天の夜空に誓おう、昔から伝わる友情の誓いを。」 そうして僕が言った。 「「「「ずっと友達でいると誓います。」」」」 その時一つの流れ星が見えた。 「見たか?今の流れ星だよな。」 「うん、みたみた。絶対に流れ星だよ。」 「願い事しなきゃだね。」 「よし、一人一つずつ願い事しよう。夢が叶いますように。」 これが僕らが小3の頃の一番の思い出だ。 ---- それから5年 僕らは中2になった。 元々家が近かった僕らは必然的に同じ中学校に行くはずだったが杏里は市立中学校に行った。 そして健ちゃんは元から良かった運動神経を部活に生かし、バスケット部のエースになった。 春美は明るい性格で女子にも男子にも好かれる学年の中心的存在になった。 僕はどうなったかって? 文芸部に所属し、運動も成績も中の中、クラスではツレとまぁ仲良くやっているがどこにでもいるさえない中学生だ。 そんな僕はもうみんなとは今までどうりに話せなくなっていた。 まったくもって情けない話だ。 それでも仕方ないと思ってる自分がいる。 そんな負け犬思考のまま夏休みが訪れた。 文芸部は強制参加ではなく自主参加だった。 夏休みも数日過ぎたある日健ちゃんがまた四人で逢わないかと誘ってきた。 「トシちゃん、またあの場所に四人で行かないか?」 「残念ながら僕は行かないよ。」 「どうしてだよ、去年までは毎年行ってたのに。」 「そんなところに行くのが子供っぽいんだよ。いいから僕は行かない。」 「いいじゃんそう言わずさ、行けば楽しいから。」 「行かないもんは行かない。それにそんな僕を憐れむような目で見るな。」 そう言って僕は健ちゃんから逃げるようにしてその場を去ろうとした。 だが悲しいことにバスケ部のエースにはすぐに追いつかれてしまった。 「憐れむような目なんかで見てない。どうしたのトシちゃん急に冷たくなって。」 「うるさいうるさい。どうせお前らには僕の気持ちなんて分かりはしない。」 「そうかよ、所詮トシちゃんの中では俺らは邪魔者扱いなのか。」 そう言って健ちゃんは去っていった。 そのあと僕は酷く後悔した。まだ健ちゃんが殴りかかってきたほうがスッキリした。
「うわぁ、こんな場所があったんだ。」 春美が言った。 「ここは俺らの約束の場所だぞ。」 健ちゃんが言った。 「うん、私たちの友情の場所だね。」 杏里が言った。 「この満天の夜空に誓おう、昔から伝わる友情の誓いを。」 そうして僕が言った。 「「「「ずっと友達でいると誓います。」」」」 その時一つの流れ星が見えた。 「見たか?今の流れ星だよな。」 「うん、みたみた。絶対に流れ星だよ。」 「願い事しなきゃだね。」 「よし、一人一つずつ願い事しよう。夢が叶いますように。」 これが僕らが小3の頃の一番の思い出だ。 ---- それから5年 僕らは中2になった。 元々家が近かった僕らは必然的に同じ中学校に行くはずだったが杏里は市立中学校に行った。 そして健ちゃんは元から良かった運動神経を部活に生かし、バスケット部のエースになった。 春美は明るい性格で女子にも男子にも好かれる学年の中心的存在になった。 僕はどうなったかって? 文芸部に所属し、運動も成績も中の中、クラスではツレとまぁ仲良くやっているがどこにでもいるさえない中学生だ。 そんな僕はもうみんなとは今までどうりに話せなくなっていた。 まったくもって情けない話だ。 それでも仕方ないと思ってる自分がいる。 そんな負け犬思考のまま夏休みが訪れた。 文芸部は強制参加ではなく自主参加だった。 夏休みも数日過ぎたある日健ちゃんがまた四人で逢わないかと誘ってきた。 「トシちゃん、またあの場所に四人で行かないか?」 「残念ながら僕は行かないよ。」 「どうしてだよ、去年までは毎年行ってたのに。」 「そんなところに行くのが子供っぽいんだよ。いいから僕は行かない。」 「いいじゃんそう言わずさ、行けば楽しいから。」 「行かないもんは行かない。それにそんな僕を憐れむような目で見るな。」 そう言って僕は健ちゃんから逃げるようにしてその場を去ろうとした。 だが悲しいことにバスケ部のエースにはすぐに追いつかれてしまった。 「憐れむような目なんかで見てない。どうしたのトシちゃん急に冷たくなって。」 「うるさいうるさい。どうせお前らには僕の気持ちなんて分かりはしない。」 「そうかよ、所詮トシちゃんの中では俺らは邪魔者扱いなのか。」 そう言って健ちゃんは去っていった。 そのあと僕は酷く後悔した。まだ健ちゃんが殴りかかってきたほうがスッキリした。 気を紛らわせようと文芸部に行くが思うように話が書けなかった。 諦めて本を読むが内容が頭に入ってこない。 「どうした?俊彰君、イライラしてるみたいだけど。」 「うっさいな、放っておいてくださいよ。」 今話しかけてきてくれたのは部長の玲子先輩だ。僕を心配してくれているのに僕は八つ当たりをしてしまった。 「そっか、ごめんね。」 「あっ。」 もう僕は言葉も出ない。 やっぱり僕は負け犬だ。周りの人たちはみんな優しいのに・・・ 「すみません。」 そう言って僕は部室を出た。 そうして思い出の場所に向かった。裏山の木の下だ。 何時間ぐらいそこにいただろうか、日が落ちで暗くなった。 不意に後ろから声が聞こえた。 「なんだ、トシちゃんもう来てるじゃないか。」 「来ないかと思ってみんな心配したんだよ。」 「まったく、トシちゃんは昔から一人で行動しちゃうんだから。」 何故か目からは涙が溢れてきた。 「みんな・・・」 声が掠れて上手くでない。

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