農薬と農薬取締法とは


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農薬と農薬取締法とは

そもそも「農薬」とは

農薬取締法においては、「農薬」は下記のとおり定義されています。(法第一条の二)
この法律において「農薬」とは、農作物(樹木及び農林産物を含む。以下「農作物等」という。)を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物又はウイルス(以下「病害虫」と総称する。)の防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤その他の薬剤(その薬剤を原料又は材料として使用した資材で当該防除に用いられるもののうち政令で定めるものを含む。)及び農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる成長促進剤、発芽抑制剤その他の薬剤をいう。
ここで、農薬とはその「効果」に着目して定義されているものであり、ここで言う効果とは、単に害虫や病原菌を殺すことだけではなく、忌避(寄り付かないようにすること)や交信かく乱による不妊(いわゆる性フェロモン剤)、農作物等の生理機能の増進又は抑制といった作用を含んでいます。
ここにおいて、原料が天然物か、人工物か、または生物かという区分は一切ないことがわかります。
なお、農薬は登録を受けなければ製造・加工することが禁止されており(法第二条)、登録に当たっては下記の事項を記載した申請書に、試験成績と農薬の見本を提出し、登録を受ける必要があります。(法第二条第2項)
一 氏名(法人の場合にあつては、その名称及び代表者の氏名。以下同じ。)及び住所
二 農薬の種類、名称、物理的化学的性状並びに有効成分とその他の成分との別にその各成分の種類及び含有量 <br>
三 適用病害虫の範囲(農作物等の生理機能の増進又は抑制に用いられる薬剤にあつては、適用農作物等の範囲及び使用目的。以下同じ。)及び使用方法
四 人畜に有毒な農薬については、その旨及び解毒方法
五 水産動植物に有毒な農薬については、その旨
六 引火し、爆発し、又は皮膚を害する等の危険のある農薬については、その旨
七 貯蔵上又は使用上の注意事項
八 製造場の名称及び所在地
九 製造し、又は加工しようとする農薬については、製造方法及び製造責任者の氏名
十 販売する場合にあつては、その販売に係る容器又は包装の種類及び材質並びにその内容量
さらに、登録を受けた農薬は、上記の事項ほか、登録番号その他の必要な事項を表示する必要があります。(法第七条)

「農薬でないもの」を農薬のように流通や使用をすると、どうなりますか?

農薬を販売しようとする者(販売者)は、所在地の都道府県に届出をする必要があります。(法第八条)
また、製造者や販売者は上記の登録事項が記載された農薬及び特定農薬以外のものを「農薬」として製造したり販売することができない(法第九条)ほか、有効成分や効果に関して虚偽の宣伝をしたり、農薬登録を受けていないものを、登録されていると誤認させるような宣伝をしてはならないとされています。(法第十条の二)
なお、上記に違反した場合、当該農薬の製造や販売が禁止されたり、業者の登録が取り消されたりします(法第十四条)が、製造や販売に対する罰則規定はありません。
一方で、いかなる人も登録農薬や特定農薬以外の農薬を使用することはできないとされています(法第十一条)が、農薬取締法上は、使用したことに対する罰則規定がありません。
このように、現状では不備が多い農薬取締法ですが、少なくとも改正食品衛生法(いわゆるポジティブリスト)が施行されたことにより、使った資材が何であれ、一定基準を超えた農薬成分の残留が認められれば、当該農作物には出荷停止、回収の命令が出ますから、農薬の効果を期待して「農薬でないもの」を使うことには慎重になる必要があると思います。
なお、農林水産省では、特定農薬に関するパブリックコメントにおいて、
  • 病害虫などの防除効果などをうたわずに販売されるものは基本的には農薬に該当しません。表現については、植物活力液、活力剤などと呼称しているだけでは農薬に該当しませんが、明確に農作物等の生理機能の増進をうたった成長促進剤であれば植物成長調整剤として農薬に該当します。
  • 当面、農薬であることを保留されたものは使用者が農薬的に使えると信じて使う場合は取締の対象とはしませ
ん。しかし、現時点では国としてその安全性を保証したものではありません。
といった見解を発表しています。
つまり、農薬の製造・販売においては規制が厳しいが、「農薬でない」と称しているものは農薬取締法の規制を受けず、「農薬でない」ものを「効果があると信じて」使うことも規制されない、ということです。
ただし、そのようにして作られた農産物の安全性は保証しない、ということになっています。
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