木酢液


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注意:このページの内容は、2005年9月28日時点の情報に基づいて記載しています。現時点ではリンク切れ、リンク先の内容の更新等が発生している場合があります。随時確認のうえ更新しますので、ご了承願います。

木酢液

木酢液とは、どんな資材ですか?

木酢液(もくさくえき、又はもくすえき)は、木竹酢液認証協議会のホームページによると、
炭化炉(土窯・レンガ窯など)あるいは乾留炉により、木材を炭化する時に生じる排煙を冷却・凝縮させた液体。
と定義されています。原料に竹を使った「竹炭」を作る場合もあり、このときに出てくる液は「竹酢液」と呼んでおります。
販売に当たっては、上記を「粗木酢液・竹酢液」と呼び、
粗木酢液・竹酢液を90日以上静置し、上層の軽質油、下層の沈降タールを除いた中層の液体を「木酢液・竹酢液」としている
ようです。
さらに、木酢液・竹酢液を蒸留したものを「蒸留木酢液・竹酢液」と呼ぶそうです。
木竹酢液認証協議会では、木酢液・竹酢液の原料、製造方法等を細かく規定し、基準に適合した製品に認証を与えています。
成分面での基準は、下記のとおりとなっています。
  • pH:1.5~3.7
  • 比重:1.005以上(蒸留木酢液・竹酢液にあっては1.001以上)
  • 酸度:2~12%
  • 色調・透明度:黄色~淡赤褐色~赤褐色、透明(浮遊物なし)(蒸留木酢液・竹酢液にあっては無色~黄色~淡赤褐色)
では、実際にどのような成分を含んでいるかということについては、日本炭窯木酢液協会の木酢液Q&Aのページによると、
主成分は、酢酸で、ポリフェノール、エステル(酸とアルコールの化合物)など200種類前後の成分を含んでいます。
原液では、強い殺菌力を持っていますが、一般的には数百倍から2千倍に薄められ、植物への土壌灌注、葉面散布や、畜産飼料、食品、医薬品などに利用されています。
その効果は、主成分と有機化合物の広い領域の多種多様な翩翩自在でとらえどころのない化合物が多数存在することでなりたっています。
とのことです。一言で言えば、酢酸が入っていることはわかっているが、他に何が入っているかは良くわからない資材である、ということです。

検証1-木酢液はどのような効果があるのか?

日本炭窯木酢液協会の木酢液Q&Aのページにおいて、木酢液の効果のうち、農業・畜産に関しては、
農業…土壌の微・小生物の活性、堆肥の悪臭除去と腐熟促進、葉や根を元気にします。
また、にんにくやとうがらし、魚腸などをを漬けた木酢液を希釈して散布すると一層よい効果もあります。(ただし、登録資材)
畜産…飼料に混ぜて与えることで、肉質が良くなり、臭みも減る効果や、卵の味が濃厚になり甘みが増すことも報告されています。
また、ふん尿の脱臭としても利用されています。(ただし、登録資材)
との記述がありますので、個別に検証します。
まず、「土壌の微小生物の活性」については、まず酢酸によって死ぬ微小生物(主に菌類)があるでしょうから、全ての微小生物が「活性」するわけではないと思います。
その他には、木酢液中の何らかの成分を栄養源として何らかの「活性」を示す微小生物がいるのかもしれませんが、それぞれの微小生物が栄養源とする物質はある程度特定されていますので、「何が入っているかよくわからない」木酢液によって、どのような微小生物が「活性化」するのかは同定できないと思います。
次に、「堆肥の悪臭除去」又は「ふん尿の脱臭」についてですが、ふん尿の臭い成分はタンパク質の分解に伴って発生するアンモニアや硫化水素が主なものです。
木酢液は酸性ですから、アルカリ性のアンモニアは中和反応により無臭化される可能性がありますが、硫化水素は酸性ですので中和反応による無臭化は期待できないと思います。
また、「堆肥の腐熟促進」のためにはふん尿を分解する微生物が働く必要があるのですが、微生物が働けばその過程で分解による臭い発生は避けられないでしょうし、微生物を殺して臭いが出なくなりました、というのでは腐熟が進まない、というなんとも矛盾したものになってしまいます。
畜産で肉質が良くなったり、卵の味が濃厚になるという報告については、有意な対照試験の結果が報告されていないので、コメントしかねます。

検証2-木酢液は安全な資材?

日本炭窯木酢液協会の木酢液Q&Aのページにおいては、木酢液に含まれる可能性のある危険物質について、
  • 原木の種類による原因…原料の樹木不明なものは、注意が必要で、クス、アセビ、そのほか人畜に有害、またはおそれのある樹木が存在する。
  • 建築廃材を利用した場合…建築廃材を原料とした木酢液では、リグニン(繊維素)の分解物が主となり、塗料、防虫獣剤、金属などが混じった場合は、人畜および、作物に有害な物質が含まれます。
  • 高温度で採取した場合…炭窯内温度が425℃(排煙口で150℃)以上で採取した場合は、発ガン性物質である、「3,4-ベンツピレン」や「1、2、5、6-ジベンズアントラセン」「3-メチルコールアントレン」が検出される可能性があります。
といった事例を挙げています。
このこともあって、木竹酢液認証協議会では原料や製造方法の認証を行っているものと思われます。
ただし、認証制度はあくまで「原料と製造方法」についてのものであり、「安全」を認証したわけではないことに注意が必要です。
上記に挙げられている発がん性物質は、いずれも「タール(いわゆる「ヤニ)」に含まれています。
具体的にどの程度含まれているかは、個別の製品を調べてみないと何ともいえませんが、逆に言えば表示のないものには含まれている可能性があることになります。
Q&Aのページでは、「安全性の判断について公的分析機関での分析が必要と考える」ことを表明し、分析項目として、上記3種類の発がん性物質のほか、「酸度」「フェノール」「ホルムアルデヒド」を推奨しています。
「酸度」はpHのことですから、これをもって安全性を判断するものではありませんが、フェノールとホルムアルデヒドはともに発がん性物質ですから、調べる意味はあると考えられ、それらの量の多寡によって、実際に環境や人体に影響のあるレベルかどうか判断されるべきものと思います。
もっとも、上記の物質は抗菌作用や防腐剤的な効果を持っていますから、上記の物質がなければ、実際的な効果がある資材になるとは考えにくいのですが…
なお、農林水産省では、特定農薬に関するパブリックコメントにおいて、
  • 病害虫などの防除効果などをうたわずに販売されるものは基本的には農薬に該当しません。表現については、植物活力液、活力剤などと呼称しているだけでは農薬に該当しませんが、明確に農作物等の生理機能の増進をうたった成長促進剤であれば植物成長調整剤として農薬に該当します。
  • 当面、農薬であることを保留されたものは使用者が農薬的に使えると信じて使う場合は取締の対象とはしません。しかし、現時点では国としてその安全性を保証したものではありません。
  • 木酢液の製造・販売の規制については、現在も農薬の効果をうたった販売については禁止されています。
といった見解を発表しています。
つまり、農薬の製造・販売においては規制が厳しいが、「農薬でない」と称しているものは農薬取締法の規制を受けず、「農薬でない」ものを「効果があると信じて」使うことも規制されない、ということです。
ただし、そのようにして作られた農産物の安全性は保証しない、ということになっています。

まとめ

「発がん性物質」という言葉に敏感に反応する方は多いと思いますが、個別の物質がどの程度危険なのかについては、疫学的な試験によって許容摂取量が決められることにより比較可能です。
また、どんな天然物であれ、化学合成物質であれ、一度に大量に摂取すれば急性中毒により死亡する可能性がありますし、慢性的に許容摂取量を超えて摂取すれば、ガンを含め何らかの健康への影響がありえます。
ですから、木酢液を使ったからといって直ちに危険な農作物である、とは断言しかねますが、だからといって安全性は必ずしも保証されません。
なお、法的な規制は受けないとはいえ、栽培上木酢液を使用した農作物を、「無農薬栽培」と称して販売するのは問題があると思っています。
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