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あらすじ


 とある辺境にある人里。そこでは里の人間を妖怪から守る巫女がいた。巫女のおかげで、里の人間たちは、妖怪に怯えながらではあったが、穏やかに暮らしていた。これは、そんな村で生まれ育った子供たちの物語である。
巫女の家に生まれたカガチと、貧しい家に生まれたコノハ。性格も境遇も正反対だった二人だが、それ故に惹かれるものがあったようだ。しかし、巫女は息子であるカガチに近づくコノハが気に入らず、さりとて二人の仲は良いので、なんとかしたいものだと機会を伺っていた。その頃、里に妖怪が襲いことが多くなり、困り抜いた里の人間はさまざまな策を講じるも、実を結ぶことはなく、結局巫女に頼るほかなかった。新年を迎えたある日、巫女が里の人人間に神のお告げを伝えた。貢物と共に、娘を一人生贄として山に捧げることで、妖怪たちの怒りを鎮めるのだという。誰に白羽の矢が立ったのかは言うまでもない……

登場人物


カガチ
里を守る巫女の箱入り息子。素質と環境に恵まれ、里で一番の人気者である。腕っぷしが強いが、無駄な争いを嫌う。比較的恵まれた環境で育ったため、精神的に打たれ弱く、想定外の事態に対応できない。

コノハ
貧しい家に生まれた、健気な少女。病弱な母親と弟を心の支えに、本人も決して健康とはいえない体で、幼いころから苦労をしてきた。常に弱い立場にいるため、争いを好まず、人の痛みがわかる心優しい性格だが、裕福な人間に対して密かに嫉妬している。

カカ
妖怪から村を守る巫女。嫉妬深く、息子のこととなると盲目的になる。溺愛している息子に近づくコノハのことをよく思っていない。



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