サーバリックスは危険なのか? > インドで子宮頸がん予防ワクチンで大量の死者が出たって聞いたけど?

インドにおいてガーダシル(4価の子宮頸がん予防ワクチン)の治験中に治験者120名中4名が死亡したという情報を耳にしたことがあります。これが本当なら接種者の実に1/30の人が亡くなっている事になり非常に危険なワクチンであると言えます。この情報の元は Cancer vaccine programme suspended after 4 girls die でしょう。しかし、この情報は誤訳が元となって広まったようです。実際の内容は「32000名の被験者が予定されていた治験において、120名に有害事象が現れそのうち4名が死亡した。」というものです。

「有害事象」という言葉が出て来ましたがこれはどの様なものなのでしょうか?ワクチン接種に伴う有害事象というと「ワクチン接種後の全ての悪い症状・現象」のことをいいます。もっと分かりやすくいうと「ワクチン接種に伴う有害事象」=「ワクチンが原因による悪い症状・現象」+「ワクチンとは全く関係ない悪い症状・現象」のことです。すなわちワクチン接種後に自殺したり交通事故にあって障害が出ても「ワクチン接種に伴う有害事象」に含まれてしまいます。では今回のインドにおける治験の死亡はワクチンが原因による死亡だったのでしょうか?この情報だけでは分からないですよね。しかし、その後の追跡調査の結果があるようです。 Death of six children not due to HPV. The Hindu, April 17, 2010 これによると、24705名の被験者のうち6名が死亡し、その死因はウィルス熱、溺死、自殺、マラリアに伴う貧血、蛇毒であり、ワクチン接種とは関係なかったと結論してます。

従って、インドにおける子宮頸がん予防ワクチンの治験における死亡者はワクチンには全く関係のない死亡原因であり、子宮頸がん予防ワクチンが原因で死亡したということに関しては間違った情報だと結論します
最終更新:2011年02月24日 10:31
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