学術論文では、若年女性で子宮頚がんと関連のある前がん病変を減らす予防効果についてのデータはあっても、子宮頚がんにならない、というデータは全くない。ましてや、異形成(前がん病変)と発がん状態との区別があいまいである。
子宮頚がんと関連のある前がん病変を減らす予防効果が子宮頸がんを減らすことになるのは明らかだと思います。もし「予防効果があっても100%子宮頸がんにならないというデータがない」と言いたいとすれば、これはサーバリックスに限らず全ての薬・ワクチンに該当することなので、殊更サーバリックスだけこの主張を通すのは無理があると思います。
異形成(前がん病変)と発がん状態との区別があいまいに関しては、人間の体は非常に複雑であり「1か0か」「有か無か」のようなデジタルな判断は無理です。簡単な例ですと、子供と大人の境界線を万人共通の基準ではっきり付けられないのと一緒です。