実操灯在

((入学届け生徒用(ぷろふぃーる)、


「ああ、このピアノは『私』です。あとあの林檎も『私』で、このスケッチブックも『私』ですし、貴方だってもう少しで『私』になるんです。分かるでしょう? このピアノは鍵盤を抜いたものですが、私には引けます。あの林檎だって腐りきっていますが、私がそれを噛み砕けば妙薬になるんです。この黒ずんだスケッチブックに描いたものは全て『私』の『私』となりますし、貴方だって『私』になれば何を考えずとも楽に動けるんです、わたくしに逆らわない限り」
「あら、初めて合うようですね? わたくしは実操灯在と申す者です。貴方は……え? 名前なんて聞いていませんよ。……どうやら、貴方は『私』になるに値しないようです。よろしければ、『私』だけでも見ていきませんか? 『私』になった存在は、全てごく普通の存在よりもずっと美しい朽ち果て方をしています。貴方だって、それを見れば『私』になろうと思い『私』に近づく筈です」
「何故、ですか? 何故、『私』はわたくしに逆らうのですか? 『私』はわたくしなんですよ。『私』に拒否権にはない、拒否権なんて必要ない。そうでしょう? 他人としての権利さえ捨てれば、苦痛も苦悩も喜怒哀楽も何もいらない。なのに、『私』には必ず拒否だけは心臓に残るんです。何故ですか。ねえ、何故なの……ですか――何故なの、ねえ、何故、何故。拒否権なんて必要ないはずなの、拒否権はあってはならないの、なのに、ねえ、何故?」

『違う、違う、私は間違ってなど、わた、くし……は……犯して、は……違う、これは、自然の定理……犯し、ては、いけな、い、はず、は、いけない、過ちを、犯して、しま、違う、違うの……しまい、ました……。私、わたくし……は……『私』に、値する存在、を、壊して、『私』に、した、しまし、た……。これは、償うべき、なんで、しょう? でも、で、も、私……わたく、し……私、まだ、償え、ない。まだ、私、には、感情、が、感情、という、『私』が残って、いる……ん、です。これ、は、これ、こそ、が、朽ち果て、る、まで、残す、権利の、ある、『私』……です。私、まだ、死にたく、ない』


名前:実操 灯在(みくり ひあり)
性別:女の子
年齢:十六歳

性格:清楚で人当たりがよく、「一見」学園の中では最もまともに見える人物。常に敬語を使用し、何を言われようと人に深いな思いをさせないような笑顔で接する(例外として自信の異常点を指摘されたり問いつめられたりした場合は血相を変える)。ただしそれはただの「仮面」にすぎず、「私」に相応しいと思ったものでなおかつ『私』になりたがらない存在には裏の顔で接する。感情に何かしらの変化が起きた場合は右腕の包帯をいじっている。ちなみにこの包帯は「能力」を使っていた時に手を切断された時に自分で処置したもの。本人曰く「病院に行ったら問いつめられるに決まっていただろうから自分で治した」。既に傷は治っているのだが、包帯は一週間に一度変えている。他人に包帯のことを訊かれた時は笑顔で「貴方には分かるはずでしょう」。今まで様々なものを「私」にしてきたが、その中でも一番のお気に入りはグランドピアノで、手入れは日課となっている。グランドピアノを気に入ってる理由は、自信の家が狂おしいまでの音楽一家でピアノを散々やらされていたからだという。またかなりの和菓子好きで、昔は暇さえ出来れば和菓子作りをしていた。よって今でもたまに和菓子をつくることがありそこだけは常人の思考かと思えばそうでもなく、「和菓子の研究」と称して和菓子に毒薬を入れたりするらしい。当人はそれを悪いことだとは思っていない様子。和菓子のせいで死者が出ても「研究の代償」と言って放っておく。かなりの暑がり。ただし寒さに関しては氷点下五十度になっても寒いと思わないというくらい鈍い。

容姿:闇よりも深い漆黒の髪を後ろで黒いゴムを使って一つに結ってある。所謂ポニーテール。髪の長さは結っても腰まであり、中央から毛先にかけて深紅に染まっている。血の香りはしないが、そのかわりにお香の香りがするので(とはいっても毛先に鼻を近づけないと分からないくらいのもの)深紅の毛先の正体は不明。前髪は顎辺りりまであり、右半分をおろして左半分は後ろに回している。瞳は色素を吸い取ったかのような白で、遠くからでも瞳孔がしっかりと見えるほど。目の輪郭は多少横に長く目尻がすっきりとしていて、いつもまぶたを少し伏せている。口はいつも丁度良い程度に上がっていて、にこにこしているような表情になっている。肌色は肌、というよりか肌色のかかった白。右手がなく、右腕には白い包帯を付け根から十センチにかけて巻いている。背は百八十五センチ、それに対し体重が三十五キロという人智を超えた身長と体重をしているが、不思議なことに肉付きは人より少し少ない程度にはついている。足の指が二本程度とれているらしいが、彼女の裸足を見たものは誰一人としていないので真偽は不明。

服装:白と黒の横ストライプ柄のVネックのチュネックを着用している。ストライブの太さは十五センチほど。下は深めの青のブーツカットジーンズを履いており、ジーンズに飾りやアクセントのような部分はない。「ブーツカットジーンズ」なのになぜか白と青のスニーカーをはいている。右胸に懐中時計が記されたエンブレムを装着。首には黒く五センチ程度紐のようなもの(正確には紐ではないが、本人の語彙の少なさ故紐のようなものと記しておく)を装着しており、深紅の細いリボンが飾りとしてつけられている。靴下は脹ら脛辺りまで。柄は色々とあるが、お気に入りは黒の無地と青と白の横ストライプ。ちなみに靴下は睡眠時も入浴時もプール時もとらない。特にプール時は靴下を巡って教師と口論になるそうな。指がとれている部分なのか、右の薬指と左の親指はぺちゃんこになっている。ブーツカットジーンズのポケットに懐中時計をしまっている。懐中時計は金メッキで着色されており、金の鎖にⅠ、Ⅱ、Ⅲ……といったスタイルの数字の文字盤、銀をおびた黒のかなり細い針、といった感じだが、中に金のコインを入れているため文字盤はよく見えない。左腕には二本の鎖を巻いている。

学年クラス:二年二組
部活動:美術部副部長
委員会:文化委員

異常点:「私」に相応しい存在、自身が欠如していると感じるものを埋めることができるような存在、また存在の破壊、支配に対するへの異常なまでの執着心。存在の破壊、支配に大しては常人には理解できないこととは知っているが、それは罪ではなく自然の定理だと思っている様子。
能力:ホーリーリゼラクーション(聖なる破壊)。自分が「私」としたいと思ったものを一瞬で破壊、さらに左腕に巻いてある鎖を巻き付けてそれを好きなように操作して攻撃する。例えばピアノなら演奏した時の音波を用いて攻撃、人物ならそれを好きなように操作して攻防、など。ただし、人物の場合は受けたダメージが全て人物本体ではなく灯在自身にバックアップする上体力の消費も格段に酷いものとなる為、下手をすると開始直後に死にかけたりととても危険。また、「私」と自身のあいだに意見の食い違いがある場合は(代表例としては捨て身の攻撃になりそうな行為をとった場合など)「私」が激しく抵抗するため、常に意思を一体化させることに意識を傾ける必要性がある。そうしないといざという時に意見が食い違い、かえって自身の身を大きく滅ぼすはめになる。右手もそうしてなくしてしまったらしい。

募集:人物像問わず、灯在に「私」に相応しいとして狙われている人物。

備考:一人称は「わたくし」、二人称は「貴方、(名字)さん」。ただし気に入ったものに関しては「(名字)くん、ちゃん」又は「私」(後者は既に「私」化したものに対して)。迷った時は懐中時計の中のコインでコイントスをして決める。候補が二つ以上ある場合は直感で決めるのだが、これが中々鋭いのだそう。知識量は上の中、運動神経は中の下。洋菓子は基本嫌いだが、モンブランに関しては別。和菓子は勿論全て好き。またかなりの梅干し好きで、大したことでない限りは機嫌が崩れても梅干しでどうにかなるらしい。


イメージソング.ANTI THE ∞ HOLIC
イメージCV.坂本真綾



本体様:★aNmNIfIkfr_Uo2
アカウント:詠琉 - kirara11 さま

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年02月24日 21:06