739 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 00:45:05 ID:juGezw+h0 [1/3]

「おいっ」

俺の目の前を悠然と、桐乃が歩いていく。片手に、何故か俺のパンツを持って。

「…なによ?いきなり。びっくりするじゃない。」
「な、なによって、お、お前っ。それは俺のパンツだろうがっ!」
「ああ、これ?あたしさー、今からお風呂に入ろうと思ったんだけどさ?洗濯カゴのなかに、あんたの下着がはいってるじゃん?」
「そりゃお前、俺が風呂に入った後だ。俺の服が入ってて当然だろ?」
「ウザっ!…ていうか分かんないかな?あんたの下着が入った洗濯カゴとか、マジキモイし。
 あたしの服、入れられないじゃん?」

このっ…クソアマ…そこまで言うか?

「それにさー?洗面所のあたりまで匂ってきてるしさー?」
「し、下着なんだから仕方ないじゃねーか」
「臭くって、風呂場に近寄れないじゃん?ほんと、マジで死んだ方が良いよ?」

桐乃は完全に見下した目で俺を見ている。
こいつ…こっちが大人しくしてりゃいい気になりやがって。

「だ、だとしても、それとお前が俺のパンツ持ってることと、関係あるってのかよっ!?」
「うん。今から捨てに行く所。」
「………………」

そこまで言う?普通?

「わかった…もういい…俺の負けだ…好きにしてくれ…」

確かに、桐乃は妹だけどよ?考えてもみてくれよ。
俺は今、日本でもトップクラスの美貌を誇る、女子中学生様に、『おまえの下着、捨てないといけないほど汚い』と言われたわけだよっ!
もう…目から汁がでちゃいそうだよ…

「あんた、せいぜい体を清潔にしておくのね。そんなんじゃあたしとお母さん以外、近づきたくないでしょ?」

なん…なんだよ…
半ば涙目の俺に、桐乃は痛烈な追い討ちをかけて…二階の自分の部屋に戻っていった…
もうやだ、こんな妹っ!俺は、田村さんちの子に―――あれ?

あいつ、俺のパンツ捨てに行ったんじゃ?
…まあ、どっちにしたって、同じだよな。
…麻奈実かあやせたんに慰めてもらおう…



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最終更新:2011年01月31日 00:35