749 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/02/22(火) 01:07:58.04 ID:T2VFbs5yO [1/3]

※若干エロっぽいかもなので注意。


「ねぇ。今からアンタの耳掃除してあげるから。あたしの部屋にきて。」

俺が自室で勉強していると入ってくるなり桐乃がそう言い出したのだ。

「いきなり何を?!ってなんで耳掃除?!」

「アンタどーせ耳掃除とか適当にしかしてないんでしょ?だからあたしがしてあげるっつってんの。」

「ちゃんとやってるっての!」

「ふん。どーだか。」

「てかさ何で突然そんな事いいだすんだよ?いきなり過ぎて
意味わかんねーぞ?」


「・・・アンタ先週深夜販売でエロゲー買いにいってくれたじゃん?
だ、だからそのお礼よ!」

たしかに先週俺はいつもの如く買いに行かされた。
たしかに以前こいつからプレゼント(エロゲーだったけど)を貰った時はとても嬉しかったのだが・・・

「お礼・・・か・・ありがとな桐乃。でもお礼だなんて別にいらねーし。そう言ってくれるだけで俺は十分だって。」

そう、別に俺はお前にそんなこと求めてお前の無茶苦茶なお願いに付き合ってるわけじゃないしな。俺自身がしたいからやってるわけであって。

「ダメ。このあたしがしてあげるっつってんの。それとも何?アンタあたしのせっかくの好意を踏みにじる気?」


「そういうわけじゃないっての!・・・ったく・・わかったよ・・
んじゃお前の部屋にいくか・・」

「そうそう。最初からそう素直になりなさいってのまったく。」

なぜか上機嫌な桐乃の後を追って俺はあいつの部屋へ入った。

そして桐乃がベットに座り、自分の太ももを叩きながら

「んじゃ!横になって!」

と言い出したのだ。

まぁ当然耳掃除って事だったので予想はできていた・・
そしてそれに絡む大問題も。そうコイツの今の格好・・・
そうこんな時に限ってコイツはミニスカ履いてやがるのよ!

「・・・そこに頭をつけて俺に横になれと?」

「あ、あ、当たり前じゃん!み、耳掃除だし
そうしないとできないでしょーが!何?文句でもあんの?アンタ?」

「・・・いや・・だって・・・・」

気にしないほうが無理に決まってんだろが!
どうしよう。さすがに着替えてくれるよう頼むべきかと悩んでいたのだが。

「何?もしかしてアンタ、あたしに欲情しちゃうの?あーあーこれだからシスコンは・・・」

「バっ・・・!この・・・しねーっての!?ああ分かったよ!
んじゃやってやるよ!覚悟しろ!この野郎!」

ついこんな調子で承諾する形になってしまった。

てか最近思うんだが、俺このパターンでいつも釣られてる気がするんだが・・
いや・・・きっと気のせいだろう。

とりあえず俺は頭を膝の端っこに置く形で横になった。


「ちょっと。そんな遠くに頭置かれたらやりにくいし。見えないって。
もっと奥まで来て。それからあたし側に顔向けなさい。」

・・・いや。それはちょっと・・・見てはいけないものが見えそうで・・
いや、しかし・・どっちみち桐乃側に顔向けないといけない。
なら先に苦行を終わらせるというのも手か。
そう考えた俺は目をつぶって桐乃側に顔を向けた。


「こ、こうか?」

「も、もっと奥。」

「ど、どーだ?」

「・・あーもうメンドくさいっ!こっちだってばっ!」

「!?」


桐乃は俺の頭を掴み自分の元に引き寄せた。
だが・・引き寄せた所がその・・
なんというか・・まぁそんなところに顔をうずめる形になった。


あ、すげー・・何か癖になりそうな甘酸っぱい匂いするークンクン・・
なんか俺の赤い実弾けじゃう?みたいな・・・
というかいつもの桐乃の匂いとはちょっと違う・・コレは・・・・

「あ、あんた・・なにして・・るの?」

この桐乃の一言で俺の意識は急速に元の世界に戻り慌てて飛び起きた。

ヤバイヤバイヤバイ!!俺今なにしてた!?
何考えてんのかなぁーーー?!俺は!?

「な、何してんのって聞いてるの!答えなさいよっ!」

とにかくまずいっ!な、何か言わないと!こ、ここは緊急回避せねばっ!

この空気を変える一言を言うんだ!

いけ!高坂京介!!生きて未来を切り開けっ!


「・・・お、お、お前っ!何やってんのっ!?」

さ、最悪だ・・・質問に質問で返すとか・・・

でもこれしか浮かばなかった・・・俺酷すぎる・・・・

「・・・・・・」

「・・・・・・」

うう・・・もうヤダこの沈黙・・俺もう部屋に戻って寝たい・・・・

「・・・ね、ねぇ」

「なんだっ!?」

「・・・・い、いまア、アンタあたしの事クン・・・」

「ち、ち、ちがっ!い、いまのはお前が無理矢理引っ張ったせいでっ!
事故なのっ!そ、そう事故なのっ!」

「・・・だって今絶対クン・・」

「違うだあああ!ホントに事故なのっ!
頼むっ!信じてくれええええええ!」

「・・・泣くなって。キモイから。分かったっての。
んじゃほら。早く横なんなさいって。」

「・・・グス・・はい。分かりました桐乃様・・・」

俺にはもうコイツに抵抗する気力がなくなってしまった。

俺マジ情けない。涙でてきそうだ・・・いやもう出てるけど。

始まる前だというのに俺のHPは0よ・・・誰か助けてくれ・・


「・・・よ、よし!それじゃ始めるよ!耳こっち向けて!」

「はい・・・・」

「おー見えた見えた。ってうええええ・・・超汚いんですケド・・」

「え?マジ!?」

「うん。奥に耳垢が超いっぱいある。」

「マジか・・・きちんとしてるつもりだったんだけどな・・・」

「まぁ自分では見えないからね。きちんとしてるつもりで奥はこうなっちゃうんでしょ。まぁいいわ。
せっかくだし。あたしが綺麗にしてあげるから感謝しなさい。」

「お、おう。頼むわ。桐乃。」

「痛かったら言ってね。」

「お、おう。」


カキカキ・・・・

そういえば他人に耳掃除してもらうって何年ぶりだろうな。
昔お袋にしてもらった記憶もあるけど・・あまり覚えてないな。

なんつーか・・・とっても気持ちいい。
さっきまでの凹むところがないくらいまで凹んでいたはずの
俺のテンションはいつもまにか元に戻っていた。

いつもの以上にする桐乃の匂い。何故か嬉しそうな桐乃の声。
こうしてるとこいつの傍にいてよかったって心の底から思う。
なんだろう・・この気持ちは・・

カキカキ・・・

「うあ!?でかっ?!ありえないんですけど?!」


「どれどれ・・うお!?ホントにデケェ!?これホントに俺の耳垢?」

「当たり前じゃん。他にだれがいるっての?」


「・・そりゃそうだな・・」

暫くするとあまりに気持ちよすぎて半分俺の意識は飛び飛びになり始めていた。眠い・・・・ってかできればこのまま・・・寝た・・い。

「うーん・・ここはもういいかな。次反対向いて。」

「んん・・・ん?・・んん・・・」

ゴロリ

「ZZ・・・・」

「うーんこっちはあまりないなぁー・・・ってちょっと!?」

「おーい。プニプニ。」

「ZZZ・・・」

「ねぇ。ゲシゲシ」

「ZZZZ・・・・・」

「ちょ・・・・ねぇ・・・ホントに寝ちゃったの・・・?」

「・・・・・」

「ち、ち、ちょっと・・・だけなら・・いいよね///」


「・・ア、アンタがあんな事するから悪いんだからね・・・ハァハァ・・・」

そうしてあっという間に時間は過ぎていった。

「んはぁ・・・ハァハァ・・・ヤバイ・・すがに・・んん・・
ダメ・・・ヤバイって・・これ以上は・・したら歯止めが・・
もっとし・・・けど仕方ないよね・・・最後に・・・んん・・」





「・・・・っとっ!!アンタ!起きて!終わったよ!」


目を覚ますといつかの人生相談の時のように何故か馬乗りになって
ビンタではなく・・普通に俺の肩をゆすって起こしてくれた。

「ん・・あ。わりぃ、気持ちよすぎていつのまにか寝てたわ。
てか俺かなり寝てたみたいだな・・すまん。」

「い、いいって!このあたしがしてあげたんだから
寝ちゃうのも仕方ないって!だ、だから今回は許してあげるっ!」

「すまねーなホント。」


「フンっ!・・・しかしホント汚かったよねー・・・・
ってかなんか耳掻きと綿棒にアンタの耳匂いが超付いてるんですけど・・
クンクン・・うえー超臭っ!・・・」

酷い言われようだ。さっきまでの感謝の心と心地いい気分が一気に吹っ飛んでしまった。


「・・・臭くて悪かったな・・
んじゃ新しいの買ってきてやるから。ホラ。耳掻き寄越せ。」

「!?ダ、ダメ!これはア、アタシのなのっ!!!と、特別なのよ!」


「だってお前が臭いとかいう・・」

「う、うるさいっ!もういいでしょ!もういいから出てって!」

「わかったよ・・まぁとにかくだ。今日はありがとな。桐乃。すげー良かったよ。」

「う、うん!あ、あたしもすごい良かったっ!収穫もあったし。あ、ありがとね。兄貴。」

「??ど、どうもいたしまして?」

「じ、じゃあね!」


バタン

なんだそりゃ?俺何もしていないどころか寝てただけなんだが・・・

END



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最終更新:2011年02月23日 01:29