767 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/15(水) 01:01:54 ID:EIbK01DT0 [2/4]
.>>382
「ねぇ」
「? 何だよ?」
「あんたのこと、今日からミスターシスドーって呼ぶから」
「しす…? ミスターはともかく、シスドーってなんだ?」
「シスコンを拗らせ、その道を極めんと欲する者のこと」
「また超越者!? どんだけ人を超えればいいの!?」
「『妹が欲しいか? 我の拳は妹の息吹!』とか言っちゃうやつ」
「それどこのグラーフ!? てか最近の子はわかんなくね!?」
「だから今からトレーニング。付き合ってあげるから感謝しなさいよね」
「どこがどうなってそうなるの!?」
「一々うっさいなぁ…あんたのシスコンが有頂天でとどまる事を知らないから、
 トレーニングでもしてガス抜きしないと、欲求不満になってお、襲われても困るし」
「しねェーよ!! そもそもシスコン極めてんなら、大事な妹襲うわけねぇだろ!!」
「!!!! …キモッ! 今の超キモかった!!」
「俺はもう泣きそうだよ…!」
「と、とにかく、まずは発声練習から! あたしが指さした台詞、読み上げて」
「ったく、どんな流れなんだこれは…
 なになに、グラハム・エーカー名言集? なんだこりゃ、なんかのアニメのキャラか?」
「そう。沙織の好きなロボットアニメのキャラ」
「ふーん…おっ、こりゃ結構熱い台詞が多いな。熱血系ってやつ?」
「まぁそんなとこ。あんたナルシストだし、キャラになりきるのとか好きでしょ」
「ぐっ…一々棘のある言い方しやがって…でもまぁ確かに、熱い台詞とか嫌いじゃねーけどな」
「んじゃ、始めるよ。まずはこれ」
「どれどれ…おし、『男の誓いに訂正はない!』」
「! い、いいじゃん…じゃ、次これね」
「『そんな道理、私の無理でこじ開ける!!』 おぉ! 熱いな!」
「―――次、これ」
「『好意を抱くよ。興味以上の対象だということさ』 結構クールな台詞もあるんだな」
「次、これ」
「『君の存在に心奪われた男だ!!』 ちょ、ちょっと恥ずかしいな…」
「恥ずかしがってちゃ練習にならないでしょ! 次!」
「お、おう…っ『逢いたかった…逢いたかったぞ!』」
「つ、次!」
「『この気持ち…まさしく愛だ!!』 …って桐乃? 大丈夫か? ぼーっとしてるぞ?」
「う、うるさい! 次っ! 大きな声でっ!」
「『抱きしめたいな!桐乃!!』 …ってえぇええええぇええ!?」
「!!!!!!!!!」

768 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/15(水) 01:02:44 ID:EIbK01DT0 [3/4]
「ちょ!? なんで桐乃なの!? 桐乃ってキャラがいるの!?
 …っておい! 桐乃!? だ、大丈夫か? 顔真っ赤だぞ? 風邪でもひいてるんじゃないだろうな?」
「う、うっさい… 風邪なんて…」
「お、おい、本当に大丈夫なのか…? ぐったりしちまって、横になった方がいいんじゃないか…?」
「………………」
「…ったく、しょーがねーな」
「…んなっ!? あ、あんた何してっ!?」
「ほら、ベッドまで運んでやるからじっとしてろ」
「なななっ、なに勝手に抱き上げてんのよ!?!?!?」
「こ、こら暴れんな! 落としちまうだろうが!」
「~~~~~~~っ!!!!!」
「よいしょっと… やれやれ、熱でもあったのかよ?」
「べ、別に…」
「ったく、どれどれ…」
「っ!? ちょ、ちょっとあんた!?」
「いいからじっとしてろ、熱見てんだから…やっぱちょっと熱いな。今日はもう休んどけ」
「あ………」
「ん? どうした?」
「あの…手、もうちょっと、当ててて欲しい…んだけど………」
「あ、ああ、これでいいか?」
「ん…ちょっと冷たくて、気持ちいい…」
「はは、人間アイスノンだな。でもよ桐乃、あんま無茶ばっかすんじゃねーぞ」
「………うん」
「やれやれ…お、そうだ、これこれ…『まさに、眠り姫だ…!』」
「ッ!!!!!!」
「どうよ、ぴったりだったろ?」
「キッ、キモッ、なにどや顔してんのよ…も、もう寝るから出てって!」
「へーへー ………桐乃ー」
「な、なによ?」
「おやすみ」
「…おやすみ」

「―――なにが”おやすみ”よ………眠れるわけ、ないじゃない………」

948 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/16(木) 01:10:28 ID:HpE+ehWi0




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最終更新:2011年05月01日 22:11
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