883 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/28(火) 21:01:10 ID:HD6sbb2PP [6/7]

「ありがとうございましたー」
「俺宛に小包か…いつかの沙織の宅配テロを思い出すな。
 もしかしてまた沙織か?出来れば簡便して欲しいんだが…
 差出人は…「スレ住人より勇気を込めて!」って既に名前じゃねえ!?
 なんなんだよこれは……と、とりあえず部屋で開けるか」


 「よし、開けるぞ……ん、なんだこりゃ?何か真空パックみたいになって丸まってる?
 んでこっちは、…ってうおおおぉぉぉぉおおおいいいい!!??
 ちょ!?な、な、何で桐乃の絵が!?し、しかもこれは…(ゴクリ)
 …はっ!いかん、いかんですよ!?い、妹に興奮するとか変態じゃないか!?
 まずい、まずいぞ。こんなものが桐乃に見つかれば変態呼ばわりは免れない……
 よし、これは見なかったことにしt」
「うるさいっての兄貴!!もっと静かにできない、の…」
「あ」
「…………」
「いえ、あのですね桐乃さん。これには深い訳が…」
「……んたぃ」
「は?」
「変態!!変態!変態!変態!こここここのシスコン!!あ、あんたなんてもんもってんのよ!?
 抱き枕!?抱き枕なのそれ!?い、妹の描いてある抱き枕使うとかあんたドンだけシスコンなの!?
 キモいキモいキモい!!っていうかあんたんたそれ使って何するつもりだったの!?」
「だああぁぁーー!落ち着け!とりあえず落ち着いてください!頼むから!」
「うっさい!ああー、もう!…なんなのよこれ…こんな写真なんて撮った覚えもないし
 し、しかもなんか服はだけてるし……」
「き、桐乃?」
「っていうか、こんなの頼むぐらいならあたしに直接いいなさいよ。そうしたら…」
「お~い、桐乃?桐乃さん?」
「ひ、日頃の感謝って言うか?まあ、添い寝ぐらいなら一緒にしてあげてもゴニョゴニョ……」
「あん?何だって?」
「だから!そんな抱き枕使うぐらいならあたしを抱きなさいっての!」
「へ?」
「あ」

926 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/29(水) 00:14:55 ID:qMFzVAYU0 [1/2]
>>883
「桐乃!」
「きゃっ! なっ…なによいきなり、マジな顔して…」
「女の子が『自分を抱け』なんて軽々しく言うんじゃねぇ! 本気で怒るぞ!?」
「え…な、なに言って…あ、あたしはその抱き枕の代わりに、添い寝くらいならって…」
「…え? そうなの?」
「う、うん… ………どういう意味だと思ってたの?」
「い、いや、それはだな…いきなり『抱け』なんて言うから、てっきりその…あっちの『抱け』…かと思っちまって…」
「…? ………っ!? あ、あんた…! なに考えてんのこの変態っ!!」
「だぁああ!? 俺が悪かった! 悪かったから物を投げるな! エロゲーばっかやってたせいか、つい!」
「ついじゃない! このバカ! バカ! バカっ!」
「で、でもな! こうやって勘違いされることもあるんだから、軽々しく使うのは絶対に禁止だからな!?」
「うっさいこのシスコン! どんだけ変態なんだっての!」
「あぁもう! どうせ俺はバカで変態でシスコンだよ! 妹道なんて呼ばれちゃうくらいだからな!
 でもな桐乃! だからこそ、お前が自分を大切にしないことは許さないからな!」
「っ!!!! キモッ…バカじゃないの」
「ほ、ほっとけ。どうせ俺はバカだよ…」
「あーそう、じゃあ勝手にすれば。変態シスコンには妹抱き枕がお似合いねー」
「うぐぐ…」

「―――あーさぶさぶ、今夜はマジで冷え込んでるな…湯冷めする前にさっさと寝ちまわないと。
 あれ? 部屋の電気が…なんだよ、こんな時に切れちまったのか。まあもう寝るだけだし、換えるのは明日明日」

「しっかしこの抱き枕、結局ベッドの上に出しっ放しにしちまったが、どうしたもんか…
 さすがに使うのは危険すぎるんだが、今夜はマジで寒いんだよな。これ抱いて寝れば、随分と温かく…
 よし、背に腹は変えられねぇ。桐乃、悪いけど使わせて貰うぞー」
「………」
「…さすがに壁越しじゃ聞こえないか。ま、聞こえても困るんだけどな…よっこいしょっと。
 …? あれ? この抱き枕、なんか凹凸が…? 暗くてよくわかんねーが、確か見た感じ真っ直ぐだったよな…
 中のスポンジが変形してんのか…?」
「………っ」
「ん? 温かい? 発熱素材でも入ってんのか? てかやけに密度が―――」
「ちょっ!? どっ、どこ触ってんのよ!?」
「………へっ?」
「だっ、だからっ! 手! 手!」
「枕がしゃべった!?」
「違うっ! あたしだっての! と、とにかく体まさぐるのやめろっつってんでしょうが!」
「どぅぉわ!? き、ききき桐乃!? お、おま!? なっ、なにやって…!?」
「ふん…昼に言ったでしょ。そ、添い寝くらいなら、し、してあげても、いいって…」
「え… おまえ、あれマジだったの!?」
「ま、まあね。一応あんたにも色々して貰ってるし、こ、これくらいならしてあげてもいいかなって」
「い…いやでもな? 冷静に考えたら、いや考えなくてもヤバいだろそれは!? い、いくら兄妹ったって…」
「ハァ? あたしは添い寝してあげるって言ってるだけなんですケド。それがどう問題あんの?
 もしかしてあんた、妹に欲情しちゃっておっ…襲っちゃうとでも言うワケ?」
「しねェーっつったろそれは! 大事なモンを自分でぶっ壊してたまるか!」
「!!!! …キモッ! 今の超キモい!!」
「ま、前にもこんなやり取りした記憶があるんだが…今回も泣きそうだよ俺は…」
「う、うっさいなぁ…襲ったりしないんなら、別に問題ないでしょ」
「そりゃ襲ったりはしないけどな? 兄妹とは言え、年頃の女の子が男と一緒に寝るのは色々とまずくね?」
「妹ペロペロしたり食べたりしたあんたに言う資格はないけどね」
「黒歴史きた!? 歴史の暗部を掘り返すのはマジやめて!?」
「あんだけやっといて、今更添い寝くらいで何言ってんの。てか、寒いんですケド?」
「あ、ああ、確かに今夜は冷え込んでるからな…俺も体が冷えてきちまった」
「ほら、さっさとしてよ。このままじゃ風邪引いちゃうじゃん。それとも何? この寒い中妹を蹴り出すっての?」
「わ、わかった…じゃあほら、横になるぞ?」
「う、うん…」

927 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2010/12/29(水) 00:15:53 ID:qMFzVAYU0 [2/2]
「………」
「………」
「あ、あの…さ…」
「なっ、なんだ…?」
「その…さ、寒いんだけど?」
「そ、そうだな…」
「『そうだな』じゃなくてさ、そんな離れてたら、全然温かくならないんですケド?」
「そっ、そうだな…?」
「あのさ…あたし言ったよね、抱き枕の代わりに添い寝してあげるって。これじゃ全然意味ないじゃん!」
「い、いや、確かにそうかもしれないけどな…?」
「ああもう…っ なんであんたは何時も何時も…っ そうやって肝心なとこでへたれるワケ?
 いいからさっさとあたしを抱きなさいよ!」
「こっ、こらっ!? 軽々しく言うなつったろ!」
「うっさい…っ ほら…あたしの手、もうこんなに冷たくなってるんだよ? はやくなんとかしなさいよ…っ」
「っ! く…ええぃ…っ!」
「あ…っ!」
「………」
「………」
「き、桐乃?」
「な、なに?」
「お、おまえってその…や、やわらかいな?」
「!!!!!!! なっ、ななっ、なに言ってんのよっ!?」
「す、すまん…! つい混乱して…!」
「あ、あんたね…妹にセクハラとか、マジでキモイんだけど」
「すまん…俺が悪かったって…」
「ま、まぁ、許してあげてもいいケド…どうしよっかなー ………よし、こうする」
「ちょ…おま…っ く、くっつきすぎだろ…っ!」
「し、仕方ないでしょ、寒いんだから。あんたがちゃんとくっつかないのがいけないんでしょ…っ!
 もっとしっかり抱きしめなさいよ…っ!」
「こ、こうか…?」
「あ…ん………そ、そう、そんな感じ………だ、抱き枕なんだから、しっかり抱かなきゃダメでしょ…」
「ああ…そ、そうだな…」
「あんた、さっきから『そうだな』ばっかじゃん。もっと自分から動いてよね」
「す、すまん…」
「べ、別に責めてるわけじゃないし。一々謝らなくていいから」
「お、おお…でも、桐乃」
「なに?」
「その…ありがとう…な。おまえのお陰で、凄い温かいよ…」
「っ!!!! あ…あっそ。ま、まあ、あたしも寒かったし? ちょうど良かったって言うか…」
「そ、そうか…でも、ありがとうな、本当に」
「ふ、ふんっ、いいからさっさと寝なさいよ…っ」
「そうだな…おまえが温めてくれたお陰で、ぐっすり眠れそうだよ」
「っ! な、なに言ってんだか。あーキモいキモい」
「はは…じゃ、おやすみ、桐乃」
「ん…おやすみ」

「……ねぇ」
「………」
「………寝てる、か… ふん、こっちの気も知らないで………
 なにが『軽々しく言うな』よ。他の誰かに言うとでも思ってんの? バカ………」



-------------

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2010年12月30日 21:34