526 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/01/13(木) 09:19:29 ID:QcJ0rjYN0 [2/7]
「お前は・・・家族で例えるならお祖母ちゃんだな!」
「えぇ~ひどいよ~」
間の抜けた、なおかつ必死な感想が聞こえた。
「ん~、じゃあ、百歩譲って俺の双子の妹で」
これが地雷を踏んだ。
「・・・・・・じゃあ・・・・・・お兄ちゃんって呼べばいいんだね?お兄ちゃ」
「・・・・・・いや、結構」
 
家に帰るといつものメンバー、沙織、黒猫、そして桐乃。
三者三様のおかえりなさいを俺は聞いた。
 
「そうだな・・・・・・次女は黒猫だな・・・・・・」
ふと無意識に呟いた俺。
「なぁに?近親相姦のエロゲーでも思いついたわけ?」
淡々とカマをかけにくる黒猫。
「違ぇよ!お前らを家族と見立てたら誰がどの位置に当てはまるか考えてるんだ!」
「・・・・・・そう」
そう向きを変えた黒猫の顔は少し紅かった。暖房切るか?
「で、三女が桐乃。三女って一番おてんばってイメージだからなー」
「死ね!」
パァン、張り手される俺。俺何か悪いこと言ったか?
「乙女心がわかってないわね。」
 
「はい、質問がありまする!」
何だ?言ってみろ。
「拙者はどの位置でござるか?」
ぐるぐる眼鏡が首をかしげる。
「お前は俺の姉だ。」
「ガーン」
効果音を口に出すとか、お前は麻奈実か。
「身長で選びやがった、こいつ。マジ最低。」
「やはり見下されるのは性分じゃないのね。」
口々に俺が―少しはそれも考えたが―思ってもみなかったことをズバズバ切り捨てていく妹たち。
ほら見ろ。沙織なんか落ち込んでわら人形取り出して・・・・・・わら人形!?
「バカなことを言うな・・・・・・。沙織がお前らよりも俺よりも一番人間ができてる。それが答えだ。」
 
そう言うと沙織の表情が明るくなって――
「ほほぅ・・・・・・つまりお姉ちゃんとプレイしたいと!?」
「しねぇよバカ!」
 
続く

527 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/01/13(木) 09:21:19 ID:QcJ0rjYN0 [3/7]
「でもそうだとしても歳の差はどうツジツマをあわせるの?」
冷淡に黒猫が指摘をする。
「それは・・・・・・ファンタジーに本気になるなよ・・・・・・」
俺が一般的な見解を述べる。
「ファンタジーに本気になるな?」
「ファンタジーに本気になるな?」
妹たち二人が声を揃えて俺を睨み付ける。すまん、失言だった。
ん?デジャヴ?
 
「では、こうしましょうぞ」
明るい口調で沙織が何かを思いついたかのように手をたたく。つうか、わら人形しまえ!
「きりりん氏か黒猫氏のどちらかが拙者の妹。そしてその妹と京介氏が結婚するのです!」
「ブッ!」
「ブッ!」
勢いよく噴く俺と桐乃。
 
「ああああ、あたしがここここここ、こんな奴とけけけけけ、結婚!?ありえない!キモ!」
何故動揺しているかはわからん。が、『こんな奴』は訂正してもらおう。何せ、俺はしっこk(ry。
「あら、まだ決まったわけではないじゃない。何を本気にしてるの?」
黒猫は黒猫で桐乃にちょっかいをかける。
「べ、別に、万が一ってこともあったら大変だろうし」
何が大変なんだ。
「で、京介氏!誰と結婚なさるんです!」
なんで必死なんだ、沙織。つーか、妹一人消えるじゃないか。
 
「ん~、普通に考えて黒猫だな。いくらファンタジーと言っても、やはり現実が色濃く頭に残るし」
「・・・・・・そう、ではハネムーン、どこに行く?あ・な・た?」
おい。やめろ、照れるじゃねぇか。ほら見ろ。桐乃なんか俺のこと睨み付けてるじゃねぇか!
「・・・・・・いいじゃない、あ・な・た」
 
そのやりとりを見ていた桐乃は残念そうに視線を俺から外し、さびしそうな顔で、
「バカ・・・・・・。」
そう呟いた。
 
「で、拙者は京介氏と義姉プレイですな!」
「だからしねぇよ!」
 
まったく、こいつらといたら退屈しないぜ。





-------------

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年01月14日 22:32