75 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 18:34:15 ID:7ukgWbOS0 [1/2]

「あやせ、ちょっといいかな?」
「どうしたの?桐乃?」

学校の帰り際、あたしは親友を見つけて呼びかけた。

「ちょっと相談があって・・・ここじゃ話せないから、今からあたしの家に来てくれる?」
「う、うん。いいけど・・・そんなに大事な話なの?」

なんだか、すごく不安そうな顔してる・・・
そうだよね。家にはあいつがいるもんね。でも―――

「うん。とっても大事な話・・・あやせじゃないと、話せないから。」
「わかった。桐乃がそこまで言うんだから、とっても大切な話なんだよね?
 それじゃあ、一旦家に帰って準備してくるね。」
「う・・・ん?」

準備・・・?何の・・・?
着替えってコト・・・だよね?
あやせはあたしの一番の親友なんだけど、たまに・・・
ごくごく稀~に、思いつめちゃう事があるから、ちょっと心配だったりもする。
でも・・・あたしのこと思ってくれてるんだもんね。

あたしの、今の悩み事・・・それはあまりにも大事な事で、とても人には話せない・・・
でもっ・・・あやせはあたしの趣味も、受け入れてくれた・・・
もしかしたら、この相談で、今度こそ本当に嫌われてしまうかもしれない。
でも、もう隠し事は嫌っ。
あやせにも、あたしの気持ちわかって欲しい・・・



そんな事を考えながら帰宅した。

部屋に戻ってからも、あたしは同じことを何度も考えてしまう。
あやせに嫌われたらどうしよう・・・でも、本当の事を話したい・・・
何度も何度も、頭の中でぐるぐるして・・・
もう何百回だろう、と思った頃―――

ピンポーン

そうだ。もう賽は投げられたのだ。

「桐乃。遅くなってごめんなさいっ!」
「ううん、あたしが話を聞いてもらうんだし、全然いいよ。」
「本当にごめんなさいっ。でも、どうしてもやらないといけない事があって・・・」
「い、いいって。」

何か他に用事があったんだろうか?悪い事しちゃったな。

「それより・・・兄貴が帰ってくる前に話しちゃいたいから、早く行こ?」
「お兄さんはこないよ?」
「・・・・・・え?」
「ううん。何でもないよ?」

・・・今、何かすごい怖い事を聞いた気がするけど―――
と、とりあえずっ、あたしの用事からっ・・・
兄貴の事は・・・後でなんとかなる・・・よね?

あやせを連れて部屋に入ったあたしは、念のため、部屋の鍵をかける。

「それで・・・桐乃?どんな問題があるの?やっぱり、お兄さんが問題なの?」
「その・・・直接の原因じゃないんだけど・・・」
「そう、やっぱり、私があれだけ忠告したのに桐乃に手を出したんだ・・・」
「そ、そういうことじゃなくってっ!」
「ううん、いいの。桐乃はやさしいからお兄さんをかばいたいんだよね?
 でも、大丈夫。今、お兄さんは抵抗できないから、すぐにブチ殺してくるからね?」
「ま、待ってっ!!!」

い、今!?マジで殺そうとしてなかった!?・・・というか抵抗できないって!?

「あ、兄貴が問題じゃなくってっ!あたしに問題があるのっ!」
「・・・どういうことなの・・・?」

あたしは今・・・ルビコン川を渡る・・・

「あたし・・・前から兄貴のパンツが大好きで、いつもくんかくんかしていて・・・」
「・・・・・・」
「辛いときとか苦しいとき、兄パンに顔をうずめてはぁはぁしてるだけで、ものすごく気持ちよくなって・・・」
「・・・・・・」
「そう、兄貴の体臭だけじゃなくって、汗とか、ものすごく恥ずかしいものの匂いとか、いっぱい吸って元気になるの。」
「・・・・・・そ、そう?」

すこし、あやせがあたしから離れた気がしたけどたぶん気のせい。

「ほんと、兄パンってすごいんだよ?まず、基本は普通に匂いを嗅ぐ事でしょ?
 それだけでもう気分がすごく良くなって、空に上っていく気分。兄パンいっぱい空飛ぶの、飛んだら落ちてくるよね?
 兄パンの雨?いっぱい降ってきたら埋もれちゃうよ?兄パンの海さいこぉぉぉぉっ!
 それだけじゃなくて、兄パンかぶって勉強するだけで記憶力が2倍、ううん3倍になるの。兄パンマジ赤い彗星、
 シャア?兄貴シャアなの?京介・アズナブル、クアトロ・京介、兄貴四倍兄パン四倍?匂い四倍とか耐えられないよぉ。
 それにねっ?兄パンはくと、足も速くなるのっ!兄パンこすれて潤滑油でちゃうっ!オイルっ?兄パンオイルっ!
 体中に塗りたくるのっ?この変態っシスコンっ!あたしの体にオイル塗って、海に連れてくの?
 兄パン海っ!?兄パンオイルで兄パン海っ!もう、体中兄パンまみれなのっ?沢山の兄貴に囲まれてるのっ!
 兄貴みんなでオイル塗るの!?兄貴オイルっ!?沢山の兄貴に犯されるの!?ダメっ!犯罪者っ!
 頭フットーしちゃうよぉ。近親相姦とかマジシスコン失格!失格っ!でも兄パンないと禁断症状でちゃうよぉ・・・。
 それとね、兄パンにも色々種類があってねっ!まず、洗濯後の無臭兄パン!手に入れるのは簡単で、一見初心者向きだけど、
 匂いが全然しない、兄貴妄想だけで使用する上級者向け!初心者にはオススメできないっ!
 そして、はいた後のノーマル兄パン!風呂場で手に入る中級者向けっ!匂いも良いし、鮮度抜群っ!
 さらにっ、最上級者向けは、夢精の残る、スペ兄パンっ!兄貴のおかずを処分して、兄貴がオナニー出来ないように、
 何度も部屋に足を運んでようやく完成する至高の一品っ!とくに、寝ている間に脱がせるのが、鮮度も良くて最高なのっ!
 兄パンくんかくんか、生臭い匂いすぅぅぅぅはぁぁぁぁ。兄貴匂い濃すぎ妊娠しちゃう兄貴に妊娠させられるの!?強姦?
 兄貴マジ犯罪者はぁはぁ兄貴そんなに腹ボテ見たいの!?兄貴精子で腹ボテ妊娠!?
 もうこんなにされたらお嫁にいけないよぉ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ふと、あやせを見ると、部屋の一番端っこまで後退していた。
好きなもののコトだもんねっ、すこしだけ熱くなっちゃったかな?
でも、ちょっとすっきりしたっ!ほんとのこと言えたしねっ!

「き、桐乃っ!・・・」

あやせは何故か引きつった笑みを浮かべている。いったいどうしたのかな?

「そっ、それでっ!そ、相談って・・・この事!?」

そっか、肝心の相談を忘れてたから、心配になったんだね。

「えとね・・・それでね・・・」
「う・・・うん・・・」
「これまでは、さっき話したみたいにくんかしてるだけで我慢できたんだけど」
「ひっ・・・」

あやせ・・・どうしたの?なんか泣きそうな顔になってるよ・・・

「最近、それだけじゃ我慢できなくって・・・ぺろぺろしたり、はぐはぐしたりしたくなってくるの・・・
 ううん、それとも、もしかして、直接・・・がいいのかなあ・・・」
「きゅう」
「あっ、あやせっ!?どうしたのっ!?突然気を失っちゃったりしてっ!」


結局その後、お父さんにあやせを病院まで運んでもらって、検査してもらった。
幸いどこにも異常は無かったんだけど・・・あたしの相談を全然覚えてくれてなかったの・・・
学校では、今までどおり接してくれるんだけど・・・
やっぱり、もう一度、相談してみようかなっ!




―――一方、兄貴は―――
「おい、高坂・・・こんな子供の遊び場で、何やってんだ?」
「・・・赤城か・・・よく見てくれっ!この俺の有様をっ!」
「・・・ロリコンにでも目覚めたか?」
「ちげーよっ!?この手錠が見えんのかっ!?」
「・・・手錠プレイか・・・とうとうそんなとこまで行ってしまったのかよ・・・」
「ちげーってのっ!」
「じゃあ、どうしたんだ?」
「・・・美人の女子中学生に呼び出されてのこのこついて行ったら、手錠でジャングルジムに接続された・・・」
「・・・」
「・・・おいっ!無視して逃げ出すなっ!なんとかしてくれよっ!」
「とりあえず・・・お前の家族に連絡するぞ?」
「・・・ああ・・・もう、それしかないものな・・・頼んだ・・・」

この時家には誰もおらず、京介の救出は、かなり時間が経ってからであった事は言うまでも無い。



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最終更新:2011年02月02日 00:54