737 名前:サプライズ×サプライズ【SS】[sage] 投稿日:2011/02/03(木) 04:56:04 ID:fmjn3kMqO [1/11]
いろいろあったけど、ついに兄貴と一生一緒になることができた。みんな、ありがとね。

身近な人たちが集まる披露宴の準備も整い、どこからみても普通の新郎新婦の二人は会場に入る。

と、あたしは兄貴を置いて小走りに新婦席に向かうと、隠してあったバズーカをを兄貴に向ける。
「パアンッ」
金色のテープと共に、たれ幕が飛び出す。それには
『末長く爆発しろ!』の文字が。
みんなは突然のことに驚いていたが、クラッカーの中身で祝典の余興であることを理解すると拍手さえ起きた。

しかしながら、ネタをネタと理解しなかったヤツが、すぐ身近に一人だけいやがった。
「おい、桐乃!」
「なーに、兄貴w って、ちょ、何アンタいきなり!うわっ」
兄貴はいきなりあたしを『お姫様だっこ』して、司会の人に
「すいません、10分程時間を貰えますか」と言うと、あたしを抱き抱えたまま会場から外に出た。

今度はさすがにざわつく会場。しかし、あとで聞くところによると、
あたしたちの知らないところで場の収拾に動いてくれた人物がいた。
沙織とあやせだ。
「星野さん、急ではありますが・・・」
「加奈子、お願い・・・」
互いの意図が似通ってたことに気づき、思わずニヤっとする沙織とあやせ
「それでしたら」「一緒にお願いしましょうか」


『ええ、皆様ご静粛に願います。新郎新婦が戻られる間、
新婦のご友人、来栖加奈子様とご来賓の星野くらら様による祝福の歌をお聞き下さい』
こうして会場では夢の競演が行われてたわけだけど・・・


控室
「おい桐乃、あれはどういうことだ」
兄貴は怒りの表情を見せていた。
「ここで反省してろ」
そう言うと部屋を飛び出す兄貴
まさか戻ってこないんじゃ???

しかしその心配は杞憂で、兄貴は数分で戻ってきた。
「すっきりした・・・あのなあ、緊張してる俺の前であんなことしやがって
思わずちびりそうになったぞ」
「ほんとに、ほんとにごめんなさい」
「おまえが俺を驚かしたお返しにだな」
そう言うと兄貴はいきなりあたしを抱き寄せて唇を重ねてきた。って、舌も???

「みんなの前でうまくできるか心配だったから、練習だ」
練習にしてはディープすぎるキスのせいで、あたしの心臓はバクンバクンしっぱなし
「これでおあいこだな。さて、そろそろ10分たつし、戻るぞ」
兄貴はニヤッとし、あたしの手をとると控室を出る。

「それにしても、今日という日は俺たち兄妹にとっていつも衝撃の日になりそうな気がするな」
「うん」
「これからはお手柔らかに頼むぜ」
「そのつもりだけど、どうなるかはわかんないよw」
「へいへい、まあ、それでこそ桐乃なんだろうな」

二人が選んだ今日という日は、あたしたちが最初にぶつかった日
そう、兄貴に人生相談を持ち掛けた日

二人の想いのきっかけとなったこの記念の日に、
あたしたちは一生添い遂げることを誓います・・・



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最終更新:2011年02月06日 02:08