アメリカ隊に対して

2010年のエベレストで、栗城は標高約7700mの地点で登頂を断念し引き返した。一方、同時期に登っていたエリック・ラーセンらアメリカ隊は登頂成功。これに対し栗城は「アメリカ隊の登頂は捏造」というデマをTwitterで流した。その後そのツイートを削除し公式には何の訂正も行わず、結局この騒動はうやむやになってしまった。

アメリカ隊登頂の様子

アメリカ隊登頂(2010年10月15日) YoutTube動画 
http://www.youtube.com/watch?v=KNHb-_PZ4tQ
http://www.youtube.com/watch?v=s8Vxyt-H1JQ

栗城の反応

栗城はアメリカ隊登頂の報に対し、本当は登頂していないというデマを流した。

栗城史多 @kurikiyama
ネパールの関係者から連絡がきて、同時期にいたアメリカ隊が本当は登頂していないそうです。
登頂証明書を発行するネパール観光省がアメリカ隊の登頂を認めておらず、証明書を出していない。
そして、担当のサーダーが音信不通。噂では聞いていたけど、本当だった。


Yocchy @woodnote2010
@kurikiyama アメリカ隊のメンバーと思われる方が、twitterで証明書も持っているとつぶやかれています。
もしかしたら、何か誤解や誤った情報が流れたということはありませんか?誤解が誤解を呼んで、悪循環が始まりそうで心配です…


日本語で言い訳(自分の非は一切認めない)

栗城史多 @kurikiyama
そうですね。信頼しているネパールのエージェントからの連絡を聞いただけなので、登頂証明書を出している観光省に直接聞いてみます。


更に言い訳を重ねる

栗城史多 @kurikiyama
伝言ではないです。エージェントが観光省とエリザベスホーリーに確認して僕に連絡が来ました。現地に行った仲間は納得がいかないようです。
最後は、僕が直接聞いて確認します。RT RT @blkzbr 伝聞で人の行為を否定する発言は?です


しかし、栗城からの確認結果の報告はなかった。その一方で、こっそりエリック・ラーセンに謝罪していたようである。

Eric Larsen @ELexplore
@kurikiyama apologizes for making false accusations about our Everest summit. Thanks but he shouldn't have said anything in the first place.
@kurikiyamaは私たちのエベレスト登頂に対して間違った非難をしたことを謝罪しました。ありがとう。でも彼がそもそも何も言わなければ良かったんです。

確認結果まだか? 栗城はこのまま逃げる気か?
確認したなら、アメリカ隊は登頂していたのか、していなかったのか伝えるべきだろ!
栗城は自分の発言に責任を持つべき!


エリックの反応

なお、エリックは栗城のツイートに対し次のような反応をしている。

Eric Larsen @ELexplore
Crazy tweet from @kurikiyama accuses me and my team of no Everest summit.
Yeah, right! We all know who made it to the top and who didn't!
@kurikiyamaは「エベレストの山頂に到達していない」なんてとんでもないツイートをして、私や私の隊を非難しています。
ええ、ごもっとも! 誰が頂上に到達できて誰ができなかったか、皆さんご存じですよね!

龍之介 @pingapinga (チームKurikiの人物)
@ELexplore kurikiyama dosen't accuse you. He explained the situation of you and your team.
栗城はあなたを非難していません。彼はあなたとあなたの隊の状況を説明しただけです。

Eric Larsen @ELexplore
@pingapinga He does not know the situation. There is no situation.
I have summit shots, gps points, video AND certificate from Nepal tourism
彼は状況を知りません。そもそも「状況」も何もありません。
ですが私の手元には山頂の写真も、GPSの位置情報も、動画も、ネパール観光省からの証明書も揃っています

Himalayan Databaseの見解

栗城は山岳ジャーナリストのエリザベス・ホーリー*1にエリックの登頂成否を確認したと主張していたが、ホーリー女史側(Himalayan Database*2)の編集元にメールで確認したところ、「エリック・ラーセンのエベレスト登頂については何らの疑問の余地はない」という回答であった。

We have no reason to believe that Eric Larsen did not summit Everest.
Regards,
Richard

Quoting

Dear Sir,

I appreciate that your accurate record on Himalayan mountaineering.

I would like to ask the record about Eric Larsen who got to the summit of Everest this October.

A Japanese climber Nobukazu Kuriki doubted Eric's expedition.
He said,"Our agent in Nepal asked Nepal Tourism and Elizabeth Hawley,the certificate has not to be issued for him.
It turned out to be true that he did not reach the summit."on Twitter several days ago.
On the other hand Eric denied what Kuriki said,then he protested against Kuriki's tweet.
Eric said that he has got the shots,movies,GPS on the summit in addition he has the certificate.
After all Kuriki apologized him,but he does not withdraw the statement,just deleted it.
As he has five thousands twitter followers,in Japan some of them still believe that Eric's expedition is fake.

So I would like to know the expedition is disputed or not in your company at this moment.

I am looking forward to your reply.

Best regards,
+ 日本語訳
エリック・ラーセンのエベレスト登頂については何らの疑問の余地はありません。
敬具
リチャード

引用

ごきげんよう。

あなたのつくるヒマラヤ登山の正確な記録に感謝します。

この10月にエベレストへ登頂したというエリック・ラーセンの記録についてお尋ねします。

日本人登山家である栗城史多氏がエリックの遠征に関して疑問視しています。
彼は「ネパールにいる私たちの代理人はネパール観光省とエリザベス・ホーリー氏に問い合わせたが、証明書は彼に発行されていないという。
実のところ彼は山頂に到達していなかった」と数日前ツイッターで発言しました。
一方エリックは栗城の発言を否定し、栗城のツイートに抗議しました。
エリックは山頂で写真、動画、GPS(の位置情報)を記録したと言い、加えて証明書を持っていると言いました。
結局栗城は彼に謝罪しましたが、前言(註:例のツイートのこと)を撤回せず、すぐに削除しました。
彼はツイッターに5000人のフォロワーを抱え、日本にいるその一部はエリックの遠征が虚偽だといまだに信じています。

そのため、私は(エリックの)遠征があなたの会社(註:Himalayan Databaseのこと)において現在真偽を議論しているかどうかを知っておきたいのです。

返信を心よりお待ちしております。

敬具

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最終更新:2024年02月11日 08:32
添付ファイル

*1 ヒマラヤ登山者の正確なデータベースを作成していたことで知られる女性山岳ジャーナリスト。2018年死去。詳しくはWikipedia参照。

*2 エリザベス・ホーリーの作成した登山者データベースが掲載された書籍。