アマネオ

リリジョン101(1995年)

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 今、話題のあの人に独占インタビュー!

 

 眼鏡をかけた小太りな姿の変人。性別も本名も不明。若きカリスマ教祖、マハカメリア宮は名呑駅前のカフェにあくびまじりに現れた。

――何故、このようなことをなさろうと思われたんですか?

教祖マハカメリア宮(以下教祖):これを始めた時、私は大学生で、組織はまだサークルでした。何か新しい生き方を提示できないかな、という気持ちからで。あ、宗教法人「リリジョン101」になったのは実はごく最近のことなんですよ。

――アパートの101号室、ならびにコタツに入ってみかんを食べながら説く教祖という、斬新な形式は「現代のディオゲネス」とも呼ばれていますが、このアイデアはどなたが?

教祖:サークル以前のことですが、友人たちが私の部屋のコタツ(夏はちゃぶ台)から出なくなり帰らなくなったんです。いえ、正確には彼らは大学に行って授業を受け、私の部屋に帰ってくる、みたいな。そこで私はお茶とか料理とかを出してお金をもらってました(笑)。

――そういったものが「宗教」として結実した経緯は?

教祖:もともと相談されやすいタチだったんですけど、大学に入ってからはホントに多くなって。友達にご飯を振る舞ってると、みんな悩みを打ち明けてくるん です。入り浸る人も増えてきて、ご飯代を踏み倒す人も出てきた。いや、私自身は材料費だけ戻ればよかったんですけど、律儀にお金を払いつづけてる人に悪い なと思って。それでサークルとして大学側から部費を貰えないか、とね。でもお悩み相談室的な内容じゃ部として認められなかったんで、あえて「宗教研究室」 として出したんです。真面目に宗教を研究する部。ホントはそこにメガテン(女神転生シリーズ)好きが多くて、よく神話とか信仰の話をしてたからなんですけ ど(笑)。

――そうした、言ってみれば「エセ宗教」が本格的になっていったのは何故ですか?

教祖:現代って信じるものが人によって違うじゃないですか。その中で比較的他者に理解されやすいものが「物語」で、そうじゃないものが「宗教」。でも信じ ると幸せになれるって意味じゃ二つは同じで、一般的に享受されてる物語「恋愛」だって宗教でしょう。恋愛してない人は幸せではない、みたいな論調がよく女 性誌にありますけど、そういった迫害さえ除けば宗教だって恋愛だって信じて幸せになれる。要は他人に迷惑かけるなって話ですよね。そう考えたときに「別に 宗教でいいや」「信じて幸せになれるなら、信じればいいや」って思えたんです。

――じゃあオリジナル宗教ということですが、この御本尊はどうされたんですか?

教祖:知り合いの芸術家(美少女芸術家、花奥恵)に頼んだんです。「蝙蝠の羽とタコみたいな足を持った像でよろしく」って。私の夢に出てきた神です。不思議なことに、その方も夢を見ていたらしくって完璧な出来でしたね。

――なるほど。今日はどうもありがとうございました。

教祖:いえいえ、こちらこそ。今度はコタツで話しましょう。101号室でね。

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