週刊少年サンデーバトルロワイアル内検索 / 「右メニュー」で検索した結果
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プラグイン/ニュース
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このwikiは2ちゃんねるで行われているリレー小説『週刊少年サンデーバトルロワイアル』のまとめサイトです この企画には版権キャラの殺人、死亡等の過激な内容が含まれています。閲覧の際にはご注意ください メニュー 本編投下順 本編時系列順 現在の本スレ http //engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1359032445/l50 前スレ http //engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1342444952/l50 避難所 http //jbbs.livedoor.jp/otaku/14506/ -
会食
会食 ◆6LcvawFfJA 「悪くないね」 満足気に言ったのは、憲兵番町こと伊崎剣司。 そして伊崎が称賛したのは、彼の眼前にあるファミリーレストラン。 個人経営らしき小規模な店ばかりが立ち並ぶ商店街の中で、一際大きく華やかだ。 「あまり詳しく知っている訳ではないが、この手の食堂はメニューの大半が冷凍食品だと言う。 生憎、小生は剣術だけに心血を注いだ身である故、料理の心得を持ち合わせてないものでね。 解凍するだけで食事が取れるのならば、こんなに有難い事は無い。 とても上等とは言い難い店だが、ここでも構わないかな?」 同行者の方を振り返って尋ねる伊崎。 そもそも食事を必要としないので、シルベストリは無言を貫く。 したがって三名で行動している以上、当然ながらもう一人のギイ・クリストフ・レッシュが返答する羽目になる。 自分の目的の為に組んでこそいるが、ギ... -
プラグイン
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意義
意義 ◆6LcvawFfJA マシン番長は南へと戻らず、東に進んでいる。 先刻、子猿番長と命名した少年の攻撃を受けて移動している際、道中に人影は発見できなかった。 番長抹殺プログラムを最優先している以上、誰もいない場所に向かってもメリットはない。 子猿番長がいた地点まで帰還したところで、悠長に待っている可能性は限りなく無いに等しい。 その為にマシン番長は、人間が潜むのに最適と思われるマンションが立ち並ぶ東へと足を運んだ。 マンションに辿り着くなり、いちいち階段を上ってマンション内を隈なく歩いて回る。 レーダーにエラーが生じており、さらにどの程度の範囲ならば反応するのかは不明。 そのような状況では、抹殺するべき番長を捜索するのにまどろっこしい方法を取るしかなかった。 番長がいようといなかろうと全ての建造物を片っ端から破壊すれば、最終的... -
選択
選択 ◆6LcvawFfJA “ライカ”によって会場の西端に到着した植木耕助とユーゴー・ギルバート。 彼等は言葉を失っていた。 「……何だよ、これ」 ようやく植木耕助から零れた声は、震えを帯びていた。 それほどまでに凄惨な光景が、眼前には広がっている。 辺り一帯に散らばっている無数の木片。 それが単なる木片でないのは、木蓮と交戦した植木には分かる。 木蓮が用いていたのは、その肉体を樹木に変質させる能力。 であるならば、この木片は肉片と見るべきだ。 その仮説を裏付けるように、木片の中に服の切れ端と首輪が落ちていた。 つまりこれは、 「死んじまってる……」 植木の思考は、全てユーゴーに流れ込む。 散らばる木片から木蓮が死んだという考えも、誰が行ったのかという想像も。 しかしたとえ思考が流れ込んでこなくとも、すぐに考えを知る事となってい... -
明け方の演奏会
明け方の演奏会 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 小金井薫、才賀エレオノール、ロベルト・ハイドンの三人は、未だビジネスホテルの一室にいた。 小金井とエレオノールが自身の境遇や探し人の特徴を話しているうちに、放送の時間が迫っていたのだ。 ゆえにそのまま動かず、放送を聞き逃さぬよう耳を研ぎ澄ましていた。 その放送は先ほど終わったのだが、誰一人として口を開こうとしない。 それほどまでに、先ほどの放送で告げられた内容が衝撃的だったのだ。 殺し合い開始から僅か六時間で十六名が命を落とし、しかもそのうち二名は小金井が合流しようとしていた仲間であった。 ベッドに腰掛けたまま俯いている小金井に、才賀エレオノールは話しかけようとするもなに一つとして口からは出てこなかった。 どう声をかけるべきなのか判断できず、ただ沈痛な面持ちで見つめるしかできない。 小金... -
禁句
禁句 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 公園内にいる四人の獲物から一瞬たりとも視線を外さず、キース・シルバーはゆっくりと近付いていく。 歩みを進めつつ、シルバーは纏っているゆったりとした軍用ロングコートから右腕だけを外に出した。 その右腕はすでに人体のそれではなく、鉱物のように強固な体表と獣のように鋭利な爪を誇るARMSのそれと変質している。 蜂の羽ばたきじみた音を立てて、異形の右腕を青白い電撃が覆う。 これこそが、シルバーの肉体に移植されしアドバンストARMS『帽子屋(マッドハッター)』の能力。 移植者の体内で荷電粒子を生み出し、外界へと放出することができるのだ。 応用すれば、掌に荷電粒子を集束させ一筋のレーザー光線として放つことも可能となる。 そんなキース・シルバー必殺の荷電粒子砲『ブリューナクの槍』を知っていながら、アル・ボーエンはず... -
適材適所
適材適所 ◆1eZNmJGbgM 「さて、どうしたもんかね」 そう言って男は誰に向けたわけでもなく呟き、改めて周囲を警戒する。 彼が転送された場所はD-6、モチノキ町立総合病院入口。病院らしく、緊急車両が横付けできるように広々と作られている。 逆に言えば、見晴らしが良く身を隠す場所が決して多いとは言えない立地であるが、彼はさほど気にしているようには見えない。 いや、一見そう見えるだけで実は巧妙に射線を外しているのか、あるいは無意識のうちにそんな立ち位置をとっているのかもしれない。 日々の鍛錬によって作り上げた屈強な肉体に加え、数えきれないほどの戦場を潜り抜け身につけた経験・直感。 口調こそ余裕を感じさせるものの、その視線や仕草には些かの油断も感じられない。 彼は理解しているのだ、現在自分が置かれている環境が今まで経験したどんな修羅場よりも過酷なもので... -
バグ
バグ ◆d4asqdtPw2 「Dr.鍵宮」 誰もいない虚空に向かって呼びかける。 博士に連絡し、今後の行動についての指示を仰ぐために。 しかし、彼の躯体内に搭載されている通信ユニットには一切の反応はない。 装置は問題なく動作しているはずなのに。 「Dr.鍵宮。異常ガ発生シマシタ。応答ヲ」 彼が何度呼びかけても博士は応答しない。 それどころか、東京都文京区にある鍵宮研究室との交信自体が途絶えてしまっている。 どうやら、彼が立っているこの場所が専用無線通信の有効範囲外であるか、または何者かによって通信電波が妨害されているらしい。 「…………交信不能。自律モードニ移行スル」 銀髪にやや面長な、西洋風の綺麗な顔立ち。 ボタンを全開にした学ラン姿も、ワインレッドの眼鏡も、かなり様になっていた。 海外の映画俳優かと... -
第二放送までの死者
死亡者リスト 第一放送までの死者 第二放送までの死者 第三放送までの死者 第四放送までの死者 死亡者詳細 時間 死者名 殺害者 死亡作品 死因 凶器 朝 永井木蓮 秋葉流 鉄風鋭くなって 爆殺 結界 朝 佐野清一郎 キース・シルバー 禁句 消滅 ブリューナクの槍 午前 白雪宮拳(剛力番長) パウルマン&アンゼルムス 『太陽の人形芝居』2(前編) 射殺 対AMスーツ用特殊ライフル 午前 暁巌 ジャン・ジャックモンド 『太陽の人形芝居』2(前編) 射殺 対AMスーツ用特殊ライフル 午前 兜光一 パウルマン&アンゼルムス 『太陽の人形芝居』2(後編) 爆殺 ハイエースの爆発 午前 パウルマン&アンゼルムス ジャン・ジャックモンド 『太陽の人形芝居』2(後編) 粉砕 獣人化したジャンの肉体 午前 才賀正二 ジャン・ジャックモンド 『太陽の人形芝居』2(後編) 絞殺 ジャンの手 午... -
ワンダーランド2
ワンダーランド2 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ ふーふー。 ふーふー。 ずるずる。 はふはふ。 ずるずる。 はふはふ。 ずるずる。 ずるずる。 ずるずる。 ずずずず。 ずずずず。 「……ふう」 一拍の間を空けて、ため息が一つ。 それがはたして誰のものであったのか、高嶺清麿の頭脳をもってしても分からなかった。 カップラーメンをすする三人を静かに見守っていた、食事を必要としないマシン番長ではないだろう。 しかしそこからさらに、他の三人のうち誰だったのかを搾り出すことはできない。 霧沢風子かもしれないし、横島忠夫かもしれないし、清麿自身が無意識のうちに吐いていたのかもしれない。 「…………っ」 プログラムに巻き込まれてか... -
青雲の志
青雲の志 ◆.WX8NmkbZ6 ヴィンセント・バリーはその目立ち過ぎる体躯を隠そうともせずに、中学校二階の廊下に立っていた。 頭には中ほどで前に曲がった二本の角――正確にはその片方は根元から折れている。 そこかしこの破れた、深い青を基調とした服。 全身を走る無数の傷痕。 しかしそのどれもが見る者に痛々しさを思わせるものではなく、むしろバリーの持つ威圧感を助長させるのに一役買っていた。 また引き締まった腕の筋肉が破れた右袖から覗き、バリーの強さを見せ付けている。 人間の大人と変わらない程の背を壁に預け、鋭すぎる抜き身の刀のような眼を真っ直ぐに手の中の名簿へ向けた。 魔界の王を決める戦いに選ばれた、百人の魔物の子供。 バリーはそのうちの一人だ。 もしもその戦いが始まった頃のバリーがここに来ていたならば、まずは周囲にある物を適... -
死んだらおわり
死んだらおわり ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 石島土門がマシン番長を圧倒していたのは、本格的に戦闘が始まってから僅かな間に過ぎなかった。 というのも当初、マシン番長は相手の戦闘能力を完全に見誤っていたのだ。 彼の両目部分に設置されたカメラは、映ったものの外見だけでなく内部まで視ることができる。 それで読み取れた情報によって、土門の肉体がかなり鍛え抜かれたものだとは分かった。 常人の域を遥かに超えており、並の番長相手ならば対等に戦えるようであったが、あくまでそれだけだった。 マシン番長は、日本最強の番長である金剛猛の能力をベースに作られている。 二十三区計画最強との呼び声高い番長であり、事実あの金剛番長の殺害にさえ成功している。 ゆえにマシン番長は、戦闘開始時にはすでに冷静に計算を終えていた。 訊き出すべきことさえ訊き出して用済みにな... -
リング
リング ◆xrS1C1q/DM 自動人形と人形破壊者が出会ってしまった。 戦いの切欠はそれだけで十分だろう。 老人が鞘となっている右腕から手首が柄となった剣を取り出せば。青年は体より刃を出し、公園の回転遊具のような球を作り出す。 人形破壊者である青年の武器が回転を始める、それが開戦の合図となった。 「ただの人形破壊者ではなく、機械人間の方であったか」 呟きと共に老人が縦一文字の斬撃を浴びせる。 それは青年の珠に空いた隙間へと吸い込まれるように伸び、彼の太ももを切り裂いた。 黒い服が破れ、血が噴き出るものの、彼はさして動揺する様子もなく距離を取る。 「なるほど、おまえのスピードについていくのには足りないというわけだな」 青年の声と同時に、珠の回転速度が増した。 大気を切り裂く音の変化がその事実をハッキリと伝えてくれる。 それは彼がこの殺し合... -
殺したらおわり(後編)
殺したらおわり(後編)◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 土門が吹き飛ばされたのは、さとりやバロウのすぐそばであった。 駆け寄った高嶺清麿と横島忠夫を追うように、マシン番長もゆっくりと足を進める。 土門の身体に埋め込んだARMSコア『グリフォン』は、彼の肉体に完全には適合しなかったのだ。 体内すら見透かす高性能カメラアイを内蔵したマシン番長には、移植した直後に分かってしまった。 目を覚ました土門には、偽ることなく伝えた。 申し訳なさでいっぱいだったというのに、返ってきたのは感謝の言葉であった。 (ナゼダ……) エネルギー切れ寸前のボディを動かしながら、マシン番長は考える。 彼のコンピュータをもってしても、答えは出ない。 寿命が僅かに伸びただけで、石島土門の死は確定していた。 にもかかわらず、彼は笑っていたのだ。 死を... -
SSタイトル元ネタ
SS作者本人の確認をとらずに編集していることもあるので(むしろそっちの方が多い)間違ってる可能性もあります 恥ずかしいかもしれないけど、本人が編集しても……いいんだよ? NO. タイトル 元ネタ 000 OP『胎動~インディケイション~』 漫画『ARMS』19巻NO.9サブタイトル『胎動~インディケイション~』 001 物語の始まりはそう、為す術のない彼女が―――― ロックバンド『BUMP OF CHICKEN』の楽曲『ノーヒットノーラン』の一節『物語の始まりはそう為す術の無い僕らが主役』 004 現在位置~You are here~ ロックシンガー『スネオヘアー』の同名楽曲 007 こうしてはいられない ロックシンガー『スネオヘアー』の同名楽曲 010 ぐれんとゆう 藤田和日郎の漫画『うしおととら』 011 宵闇の唄 藤田和日郎の短篇集『夜の歌』『暁の歌』 012 Dash! ... -
若者のすべて
若者のすべて ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 音もなく。 気配もなく。 前触れもなく。 四人しかいなかったはずの民家のリビングに、『五人目』が忽然と姿を現した。 いきなりの乱入者に驚愕を露にしたのは、加藤鳴海と阿紫花英良の二人だけ。 紅麗は微動だにせず、またその表情は被ったままの禍々しい仮面によって窺えない。 そして高槻涼は、五人目が現れることを予想していた。 彼のなかに埋め込まれているARMSコアが、共振反応を捉えていたのだ。 ゆえに、分かっていた。 彼が――キース・シリーズの末弟たるキース・グリーンが、こうして眼前に立つことを。 共振反応を捉えた数秒前から、ずっと。 「へえ……なるほど、ね」 鋭い目つきでリビング内を見渡し、グリーンは金色の髪をかき上げる。 髪で隠れていた整った顔が作ってい... -
檻の外のヒト
檻の外のヒト ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 動物園内には、地鳴りじみた奇妙な音が響いていた。 檻から解き放たれた獣たちの唸るような鳴き声が、いくつも重なり合っているのだ。 ある個体は鋭い牙を露わにしながら大口を開け、ある個体は生まれ持った鋭い角を突き出し、ある個体は異常発達した両手に猟銃を携え―― それぞれ種の異なる獣たちが、一様に動物園に侵入した二人を眺め回している。 周囲にいる他の獣には目もくれず、さながら侵入者を吟味するかのように。 「……はーん」 常人の三本分ほどの太さを誇る指を鳴らしながら、コウ・カルナギは納得したように頷く。 いちいち数えてはいないものの、獣の数は十をゆうに超えているだろう。 そのどれもが妙なことに、互いに喰い合おうとするそぶりすら見せない。 「テメェら、飼われてやがるのか。ザマァねえな... -
強がりを一つ聞いてくれ
強がりを一つ聞いてくれ ◆GmTqfb9yfU 小さな机が立ち並ぶ夜の教室に月明かりが差し込む。 昼間なら子供たちで溢れかえっているであろう小学校も、こう静まり返っていてはどことなく不気味な雰囲気を醸し出す。 それが殺し合いを強いられて飛ばされた場所ならなおさらだ。 そんな場所にサル顔の少年は立っていた。 この少年、一見サル顔のなんの変哲もない少年に見えるが実は只者ではないのだ。 彼の名は宗谷ヒデヨシ。 知力を絞り戦で手柄を立て出世していった武将と同じ名を持つ彼は、神を決める戦いにおいて数々の能力者達を己の知力体力を駆使し、退けたというその名に恥じぬ実績を持っていた。 それは最悪で最強と言われる能力者ロべルト・ハイドンに忠誠を使う、能力者の中でも特に優れた戦闘能力を誇るロベルト十団ですら、二度と戦いたくないと言わしめる程の実力を持つ。 与えられた... -
妖語(バケモノガタリ)
妖語(バケモノガタリ) ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 妖(バケモノ)が生まれるのに、特別な物など必要ない。 供物を捧げなくとも。 まじないを唱えなくとも。 魂の宿る憑代を用意せずとも。 代償として対価を支払わずとも。 たった一つ。 何かしらを憎悪する―― 深い思いがあるならば、どこからであろうと生まれいずる。 妖とは、そういうものだ。 ◇ ◇ ◇ 「山を下りるのは早すぎると、俺は思う」 「あぁん?」 「あぁんって……そんな反応せんでも……」 眉をひそめた霧沢風子に、つい横島忠夫はたじろいでしまう。 とはいえ、考えを主張しないワケにはいかない。 この場において一つのミスが死に繋がるのは、傍らに盛られた土山からも明らかなのだから。 時間をかけて真剣な表情を作り、横島は再び... -
戦闘生命
戦闘生命 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 存在を決めるのは自分自身の意思であり、彼らは生き延びるために『それ』を選んだ。 ◇ ◇ ◇ 鬼丸猛は先ほど来た道を戻るようにして、南へと進んでいた。 不可視の結界が会場を覆うように展開している事実を知ったことで、自身が檻のなかにいるという現状を再認識したのだ。 魔王として再び現世に蘇る前の自身を呼び出しただけならば、キース・ブラックなぞ到底警戒するに足らない。 刃向かう輩の生き血で魔王剣を彩りつつ部下を集め、宿敵・鉄刃と決着をつけてから初めて、対応を考えれば十分だろう。 何せ、その場合、ブラックは人間・鬼丸猛をさらっただけに過ぎないのだから。 だが――どうやら、そうもいかないようだ。 魔王剣を参加者に配っているのだから、ブラックが人間・鬼丸猛だけではなく魔王・鬼丸を... -
剣迷いなく、道遠し
剣迷いなく、道遠し ◆xrS1C1q/DM 「はて、ここは日本のどっかであろうか?」 拙者、北海道で偽物を相手に華麗な啖呵を切った筈であったが、気がつけばブラックとやらに殺し合いを強要された。 むむむ、こっから超ウルトラハイパーデラックス美形剣士の活躍を魅せてやろうと思ったところだったのだが。 それを邪魔するなど、ブラックとやら、許せん! 物干し竿のサビにしてやろう……と、思ったところで剣は没収されてるのが悲しいところでござる。 剣を探すことから始めないといけないとは、とほほ、情けない。 代わりに渡された武器はこの鞭。刀とは使い勝手が違いすぎるから、この天才の技量を以てしても使いこなすには手がかかりそうでござるな。 それにしてもブラックは随分と面妖な術を使う。 あの妖獣(鬼丸の部下か?)の雷は雷神剣の威力にも勝るとも劣らぬ物、あれを受けて無傷とは信じられん。... -
魔王 ~セイタン~
魔王 ~セイタン~ ◆l8wFU63Y6c 手にした剣を上段へと構え、振り下ろす。 普段扱っている竹刀や木刀に比べればやや幅広の刀身を持つ『それ』は、片手で扱うにはやや厳しい重さだった。 ふと気がつき、腕に巻いていた重りを外す。一つにつき人間10人分の重さ。 もう一度武器を手に取る。片手でも苦ではない。 鬼丸猛は、この状況において自身の精神は寸毫ほども乱れていない事を改めて確認した。 『プログラム』――黒スーツの男が仕組んだらしきこの殺し合いを、鬼丸はさほど動揺せず受け入れていた。 そもそも鬼丸は、『織田信長御前試合』などという人死にが当然にあり得る闘いに参加していたのだ。 結局、場所と顔ぶれが変わっただけ。やるべき事は同じ。 無論、鬼丸は殺人嗜好者ではない。別に人を殺して回るという気はなかった。 が、侍として、挑ま... -
ぎゅっと握って
ぎゅっと握って ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 才賀勝は、おキヌが外した首輪をひとまずリュックサックに仕舞い込んだ。 機械を分解する知識があるとはいえ、いま現在手元に工具がない。 構造をよく知っている自動人形(オートマータ)ならばともかく、初めて見た首輪を素手で分解するのは不可能だろう。 まだ暗いのもあってか、首輪の裏側にあるであろう継ぎ目もよく見えない。楽観的に行動すべきではあるまい。 キース・ブラックは、わざわざ幽霊を殺し合いに参加させているのだ。 幽霊に首輪を外されるところまでか、その首輪の中身を覗かれてしまうところまでか、はたまたその上で幽霊以外の参加者が首輪を外すところまでか。 どこまでかは不明だが、ある程度までは予想されていて当然だ。 予想しているのならば対策を取っているはずである。 首輪が手元にあるのに釣られてさっそく... -
現在位置~You are here~
現在位置~You are here~ ◆hqLsjDR84w 極秘組織『エグリゴリ』を統率する四人の最高幹部『キースシリーズ』。 同じ遺伝子から作られた彼らは、母たる『アリス』の葛藤を映してそれぞれに異なる意思を与えられている。 四つの選択肢から、たった一つを選び出すために。 だからこそ―――― 彼らは家族であるが、しかしながら決してお互いが同じ線に重なってしまうことはない。 そんなキースシリーズの末弟であるキース・グリーン。 彼に託された意思は――――『希望』。 ◇ ◇ ◇ 真夜中の、山。 湿っぽく、肌寒く、そして暗い。 人工の照明など設置されておらず、地表を照らすのは木々の隙間を通り抜けてくる月光だけだ。 誰もわざわざ近寄ろうとしない、仮に入ってしまったとし... -
守りたいもの(後編)
守りたいもの(後編) ◆AJINORI1nM (……考えが……、読まれている………!?) ルシオラは気付いた。 何故、この二人は気取られることなく、あれだけの行動を伝え合うことができたのか。 何故、作戦が見破られ、見えないはずの自分の位置までもがばれたのか。 ルシオラは土の中から身を起こすと、少年に向かって怒りを込めて叫ぶ。 「あなた、テレパシストね!!」 「……少し違うな。説明してやっても良いが、生憎とそんな暇は僕にはない」 レイラが、最後の仕上げと杖を構える。 アルの持つ魔本が、今までにない輝きを放ち始める。 「ちっ!」 心が読まれているならば、一刻も早くここから離れなければならない。 アシュ様に関する、知られてはならない事柄まで知られてしまうではないか。 そんなことになれば大失態では済まされ... - @wiki全体から「右メニュー」で調べる