週刊少年サンデーバトルロワイアル内検索 / 「銀の意志」で検索した結果
-
銀の意志/銀の遺志
銀の意志/銀の遺志 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 「戦いの神――『帽子屋(マッドハッター)』のキース・シルバーとして、プログラム・バトルロワイアルの進行を促してくれ」 ◇ ◇ ◇ 武骨な指につままれて、小さな容器が取り出された。 ガラス製に見える一方で、また別の素材でできているかのような。 どうにも得体の知れない、透明なビン。 そのなかで揺らめくのは、淡くバラ色に輝く液体。 月や星の光を照り返しているのではなく、液体自身が仄かに発光しているのだ。 その液体を――見るものが見たならば、こう、呼ぶだろう。 老いる速度を緩めて死を遠ざける長寿薬。 いかなる病をも完治させる万能の霊薬。 万物を溶解して永遠に記憶する媒体。 自動人形を縛る枷から解き放つ鍵。 異常な身体能力を得るための糧。 錬金術の... -
◆hqLsjDR84w
... 自問自答 034 銀の意志/銀の遺志 038 レッツゴーレッカマン 040 振り放けて三日月見れば一目見し 044 ひとりじゃない 047 重い荷物の担ぎ方 049 ガキじゃいられない 050 歯車が噛み合わない 052 ワンダーランド 054 ミッドナイト・クラクション・ベイビー 056 妖語(バケモノガタリ) 057 現在位置~Fly! You can be Free Bird~ 059 ナビ 064 ぎゅっと握って 066 ばかやろう節(1) ばかやろう節(2) ばかやろう節(3) 069 モーニングティーを飲みに行こう 072 神をも恐れぬ父 073 第一放送(六時間経過) 074 鉄風鋭くなって 080 Merry-Go-Round 081 ノイズキャンセリング 084 らでぃかる・ぐっど・すぴーど 086 オヤジよりさらに年上のばーさん 087 二百年も待ったのだ 09... -
エクストリーム自殺 アシュ様編
...下順で読む 前へ:銀の意志/銀の遺志 戻る 次へ:遥場 ~Through the Tulgey wood~ 時系列順で読む 前へ:守りたいもの(後編) 戻る 次へ:現在位置~You are here~ キャラを追って読む GAME START アシュタロス 050:歯車が噛み合わない ▲ -
第一放送までの本編SS(投下順)
...・ハイドン 034 銀の意志/銀の遺志 ◆hqLsjDR84w キース・シルバー 035 エクストリーム自殺 アシュ様編 ◆xrS1C1q/DM アシュタロス 036 遥場 ~Through the Tulgey wood~ ◆vorpaLEJrs キース・グリーン、コウ・カルナギ 037 ヘルダイバー ◆d4asqdtPw2 金剛猛(日本番長)、秋葉流、ユーゴー・ギルバート、チェリッシュ、鉄刃 038 レッツゴーレッカマン ◆hqLsjDR84w 花菱烈火 039 トラッシュ ◆d4asqdtPw2 蒼月紫暮、ルシール・ベルヌイユ 040 振り放けて三日月見れば一目見し ◆hqLsjDR84w 鬼丸猛、桐雨刀也(居合番長)、テッド、ボー・ブランシェ 041 死出の誘蛾灯 ◆xrS1C1q/DM 花菱烈火、宮本武蔵、伊崎剣司(憲兵番長)、ギイ・クリストフ・レッシュ、石島土門、佐々木小... -
追跡表(ARMS)
...・シルバー 034 銀の意志/銀の遺志 ◆hqLsjDR84w キース・シルバー 057 現在位置~Fly! You can be Free Bird~ ◆hqLsjDR84w キース・グリーン、キース・シルバー 091 既知との遭遇 ◆hqLsjDR84w アル・ボーエン、キース・シルバー、コロンビーヌ、佐野清一郎、ボー・ブランシェ、レイラ 096 禁句 ◆hqLsjDR84w アル・ボーエン、キース・シルバー、コロンビーヌ、佐野清一郎、レイラ 099 戦闘生命 ◆hqLsjDR84w 鬼丸猛、キース・シルバー 118 檻の外のヒト ◆hqLsjDR84w 加藤鳴海、キース・シルバー、コウ・カルナギ、ジョージ・ラローシュ 【キース・バイオレット:6】 000 OP『胎動~インディケイション~』 ◆xrS1C1q/DM キース・ブラック、ボー・ブランシェ、花菱烈火、とら、金剛晄... -
第一放送までの本編SS(時系列順)
...・ハイドン 034 銀の意志/銀の遺志 ◆hqLsjDR84w キース・シルバー 036 遥場 ~Through the Tulgey wood~ ◆vorpaLEJrs キース・グリーン、コウ・カルナギ 037 ヘルダイバー ◆d4asqdtPw2 金剛猛(日本番長)、秋葉流、ユーゴー・ギルバート、チェリッシュ、鉄刃 038 レッツゴーレッカマン ◆hqLsjDR84w 花菱烈火 039 トラッシュ ◆d4asqdtPw2 蒼月紫暮、ルシール・ベルヌイユ 040 振り放けて三日月見れば一目見し ◆hqLsjDR84w 鬼丸猛、桐雨刀也(居合番長)、テッド、ボー・ブランシェ 041 死出の誘蛾灯 ◆xrS1C1q/DM 花菱烈火、宮本武蔵、伊崎剣司(憲兵番長)、ギイ・クリストフ・レッシュ、石島土門、佐々木小次郎 042 記憶~リメンブランス~ ◆imaTwclStk キース・バイオレ... -
It's like a 自問自答
...後編) 戻る 次へ:銀の意志/銀の遺志 時系列順で読む 前へ:ホームラン 戻る 次へ:銀の意志/銀の遺志 キャラを追って読む 007:こうしてはいられない 才賀エレオノール 055:境遇――孤独だった三人 ロベルト・ハイドン GAME START 小金井薫 009:リング シルベストリ 048:造花 ▲ -
現在位置~Fly! You can be Free Bird~
...の現在位置 034:銀の意志/銀の遺志 キース・シルバー 091:既知との遭遇 ▲ -
遥場 ~Through the Tulgey wood~
...列順で読む 前へ:銀の意志/銀の遺志 戻る 次へ:ヘルダイバー キャラを追って読む 004 現在位置~You are here~ キース・グリーン 057:現在位置~Fly! You can be Free Bird~ 024 魔王 ~セイタン~ コウ・カルナギ 050:歯車が噛み合わない ▲ -
溢れた感情は単純に
溢れた感情は単純に ◆c8fjjCyRkM 加藤鳴海は、考え込んでいた。 トイレにいた少しの時間を狙い澄ましたかのように、丁度高槻涼が起きたのだ。 遠からず起きるだろうと思ってはいたが、まさかまさかのタイミング。 聞かければならないことは沢山あったはずなのに、あまりに突然すぎて考えが纏まらない。 大体、鳴海はもともと頭を動かすのが得意なタイプではない。 なので、第一声を高槻に譲ることになった。 「ええと……。あの……、あなたが俺をここまで動かしてくれたのか? あと服も用意してくれたり……」 そう言われて、鳴海は気付く。 高槻は、今、全裸なのだ。 暴れ出さないかばかり考えていたので、目前にしながら全く気にかけていなかった。 目が覚めたと思ったら全裸で、いきなり見知らぬ男に体をじっくりと眺められている。 ……余計な誤解をされかねなかった。 「あ、... -
剣迷いなく、道遠し
...・シルバー 034 銀の意志/銀の遺志 ▲ -
ジョージ・ラローシュの交渉
ジョージ・ラローシュの交渉 ◆n0WqfobHTU 相手が人間ならば、戦う以外の選択肢もありうるかもしれない。そう思える程度には、人を、信じようという気になれた。 神秘の玉の回転でどーにかこうにかコウ・カルナギの蹴りを防いだジョージ・ラローシュは、そのまま大きく吹っ飛ばされる。 こうして都合良く距離も開いてくれたので、ジョージは神秘の玉を収納し、悪鬼のごとき気配を隠すそぶりもみせぬコウ・カルナギを前に、静かに、手元のバッグを開いた。 中から出て来たのは、息を噴きいれ鍵盤を弾く事で音を鳴らす、鍵盤ハーモニカ、ピアニカと呼ばれるものであった。 その名称をコウは知らなかったが、小型のピアノっぽい楽器というのは見ればわかる。 コウは怪訝そうにそれを見つめる。 「おい、そりゃ何の真似……」 コウのリアクションなぞ全放置で、ジョージは大き息を吸い込む... -
支給品(からくりサーカス)
からくりサーカスからの出典 ジャック・オー・ランターン ギイ・クリストフ・レッシュに支給された。 フェイスレスが作り、才賀勝が使っている懸糸傀儡。 ハロウィンのかぼちゃのような姿をしている。 刃の反対側に箒のついた鎌を持っておりを持っており、箒を回転させることで空を飛ぶことができる。 両足がそのまま手になる。 ロケット弾や、ほぼ全てのものを斬ることができる「超高速振動鎌」(グリム・リーパー)、使用者の意志で自由に硬度、粘着性を変えることが出来る「バブル・ザ・スカーレット」を使用する。 キャンディー 才賀アンジェリーナに支給された。 ギイ・クリストフ・レッシュがある指令を遂行するべく日本を訪れた際に、持ってきたもの。 一つ一つのキャンディーがカラフルな紙でラッピングされて、袋にまとめられている。 袋はパッと見た感じそれほど大きくないが、意外にも中のキャンディ... -
Dash! to truth
Dash! to truth ◆5ddd1Yaifw とあるホテルの一室。 そこにモヒカン頭の大男――石島土門は立っていた。 「チッ……んだよ此処は」 明かりが点いていない故にホテルの窓から差し込む月明かりだけがほんのりと土門の巨体を照らす。 その様は鬼神とでも言うのだろうか、気の弱い人が見たら卒倒するくらいに威圧感を醸し出している。 (おいおい、これからSODOMへ殴りこみかけようって時に殺し合いだぁ? ざけんな! んなくだんねーことやってる場合じゃねーんだよ!) ガシガシと頭をかきながら、イラついた精神を抑える為に近くにあったキングベッドを軽く蹴る。 土門としては軽く蹴っただけなのだがドンと大きな音を立てながら宙に浮き、そのまま空中で一回転、床にドスンと落ちた。 余計なことしてしまったと溜息を吐き、乱雑に戻す。とりあえず、落ちつこうと少し定... -
支給品(烈火の炎)
烈火の炎からの出典 鋼金暗器(こんごうあんき) 秋葉流に支給された。 小金井薫の所有する武器型魔導具。虚空の作品で彼も海魔討伐の際に使っていた。「一の型」から「六の型」まで6つの形態に変形させることのできる武器。基本的には「一の型」から「二の型」というふうに順に変形させていく。構造はかなり複雑で慣れた者でも一つの変形に10秒、さらに「一の型」から「四の型」という風に変則的にな変形にはさらに時間がかかる。が、小金井薫の「天才的なパズルの才能」によって、彼の場合変形所要時間はわずか0.6秒と驚異的なタイムを叩き出す。 「一之型」牙 薙刀。基本の形態。 「二之型」龍 鎖鎌。 「三之型」極 大鋏(おおばさみ)。巨大なハサミ。主に敵の攻撃を受ける際に使用。 「四之型」三日月 武羽冥乱(ブーメラン)。また月白の「海月」のように刀としても使用していた。 「五之型」暗 弓。鋼金暗... -
宵闇の唄
宵闇の唄 ◆PbH8Onsw.o かの二人は、真っ白なその髪を宵闇に染めて出会う。 漆黒の中で浮かび上がるのは、巨大な鋼鉄製の新円に、果物の実のような部屋をいくつもぶら下げた巨大遊戯装置。 観覧車、遊園地を代表する遊具の一つ。 今はその機能を停止し、朝を待つようにしんと動かない。 寂しげな観覧車を筆頭に、周りに頓挫する様々な遊具――人を楽しませるために生まれた機械たち。 いかにも『楽しそう』な装飾を施されたそれらが、夜の帳に覆われている。 世界が闇にその身をゆだねている今、漂うのは下手なホラー映画さながらの、安っぽい不気味さだけだ。 そんな光景の中、『最古のしろがね』ルシール・ベルヌイユは立ち尽くしていた。 彼女の体を包むドレスはやや古風な作りではあるが、それ故に彼女の威厳、気品を損なうことがない。 ... -
人間――Side_B
人間――Side_B ◆6LcvawFfJA ジャバウォックと化す寸前、高槻涼はこれから起こるであろう事を悟っていた。 キース・ブラック一人へ向けた憎悪が、アリスの人類全体への憎悪と共鳴していた事を察していたのだ。 そうなれば如何なる事態が生じるのか、最もよく知るのは他ならぬジャバウォックの適合者である。 拙いとは思ったが、その頃にはもはや高槻涼としての意識は僅かしか残っていなかった。 破壊の化身ジャバウォックが精神を支配していく中、投げやり気味に涼は双眸を閉じた。 己の意識を消し、ジャバウォックに身を委ねたのであった。 赤木カツミ無き世界に、高槻涼が在る意味は無いと考えたのだ。 その生きる目的も意味も無くした涼に、暴走する“魔獣”ではなくその中にいる“人間”に呼びかける者がいた。 アーカム財団直属のS級特殊工作員、“スプリガン”の御神苗優である。 ... -
悪魔~デモン~
悪魔~デモン~ ◆xrS1C1q/DM 殺し合え、か。下らない。 僕はそんな遊びに付き合っている暇はないんだ。 森光蘭が天堂地獄を完成させてしまうのを阻止する必要がある。 そう、やつの永遠の命などという野望を止めなくては。 柳さんをあんなヤツのために死なせてやる気はない。 天堂地獄に囚われたあの人々の魂も開放してやらなければならない。 だから僕は、僕たちは一刻も早く元の世界に帰る。 思い返してみれば、やるべきことがまだ残っているんだ。 森光蘭の野望を止めるだけではない。 我が師、巡狂座に姉さんの事も聞かなくてはならないし。 戒の事も伝えなくては。 そもそも、こんな事がさせたければ戦いや殺しが好きな連中を集めればいい。 おあつらえ向きの人間は何人も知ってるしな。 キース・ブラックには忠告しといてやろう、『次からは人選を考えることだな』と。 けどヤ... -
はじめの一歩
はじめの一歩 ◆xrS1C1q/DM 「嘘……だろ……? 李崩! ……ヒデヨシッ!」 キース・ホワイトによる放送が終わり、室内を満たしていた静寂を破るのは、愕然とした表情を浮かべたテンコの半ば叫ぶような声。 しかし、テンコの悲痛な声にキース・ブルーもヴィンセント・バリーも応えることはなく、再び部屋を沈黙が包み込む。 彼らのこの反応が、否が応でも現実を突きつける。 二人の死という結果が真実であると。 テンコにはまだ楽観視している部分があった。 神を決めるために行われた戦いが結果的には無事に終わったから。 死者が出る可能性を常に孕みながらも、最後には皆が笑って終了を迎えることが出来たから。 想定しきれていなかった。 近しいものを失ってしまうという、現実を。 「すまねぇ……少し外で風浴びてくるわ……」 黒い羽を力なく動かし、今にも墜落してしまい... -
『太陽の人形芝居』
『太陽の人形芝居』 ◆jwqtetXMG2 おとぎ話のストーリーとはなんともまあ、上手く出来たものだと思いませんか。 人と人、動物と動物、挙句の果てには太陽や風、海に山、全てのものに生命の息吹が吹き込まれていきます。 そして生まれるのは滑稽な喜劇、救いのない悲劇。 読者はそれを読み、笑い、泣き、怒り、そしてまた笑う。 見る者が変われば、見る物を変えれば、そこで生まれる『感情』はなんと多いことでしょう。 それはさながら陽気な動物園、走り回るやんちゃ坊主たちの饗宴でございます。 そうして生まれた感情は次なる町を目指し、パレードを続け、また感情が生まれるのです。 さてさて、そろそろお客さまも焦れるころ合いでしょう。ならばいざ行かん、今回の物語の中へ――― 真夜中に浮かんでいるのはまん丸お月さま。 黄金色に輝く宝石はスポットライトのように... -
残される者
残される者 ◆imaTwclStk 己の生き様を貫いた者が居た。 信念に従い、理想に殉ずる覚悟で生きていた筈の男は 最後には己の命を賭して数多の人命を救う為の 一助を担ってこの世を去った。 ……筈だった。 「ぬぅおおおおおおおおおおっ!?」 一人の金髪の筋肉質の男が叫び声を上げている。 それもその筈である。 この男がいきなり放り出された場所は空中。 意味も分からぬまま、 碌に体勢を整える事すら出来ずに男は落下していく。 「ウゲッ! グホォッ! ゲハッ! ウグハァッ!?」 生い茂る樹木の幹や枝に激しく身体をぶつけながら地面に落下していく。 「ビタァン!!」っと気持ちの良い程の激しい音を立てて 地面に到達したその男の姿を他の人物が見ていたのなら 間違い無く、この男は死んだものと思うだろう。 だが、 ... -
キース・ブルー
キース・ブルー 【名前】 キース・ブルー 【出典】 ARMS 【種族】 人間 【性別】 男 【年齢】 【職業】 ブルーメンの最高意志決定者 【声優】 【性格】 【特徴】 【人物関係】 【口調】 一人称: 二人称・三人称: 【能力】 【備考】 以下、少年サンデーバトルロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する キース・ブルーの本ロワにおける動向 初登場話 [[]] 時間軸 支給品 登場話数 スタンス 現在状況 死亡話 [[]] 本編での動向 キャラとの関係(最新話時点) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 最終状態表 踏破地域 A B C D E F 1■■■... -
禁句
禁句 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 公園内にいる四人の獲物から一瞬たりとも視線を外さず、キース・シルバーはゆっくりと近付いていく。 歩みを進めつつ、シルバーは纏っているゆったりとした軍用ロングコートから右腕だけを外に出した。 その右腕はすでに人体のそれではなく、鉱物のように強固な体表と獣のように鋭利な爪を誇るARMSのそれと変質している。 蜂の羽ばたきじみた音を立てて、異形の右腕を青白い電撃が覆う。 これこそが、シルバーの肉体に移植されしアドバンストARMS『帽子屋(マッドハッター)』の能力。 移植者の体内で荷電粒子を生み出し、外界へと放出することができるのだ。 応用すれば、掌に荷電粒子を集束させ一筋のレーザー光線として放つことも可能となる。 そんなキース・シルバー必殺の荷電粒子砲『ブリューナクの槍』を知っていながら、アル・ボーエンはず... -
井上真由子
井上真由子 【名前】 井上真由子(いのうえ まゆこ) 【出典】 うしおととら 【種族】 人間 【性別】 女 【年齢】 十三~十四歳 【職業】 中学二年生 【声優】 冬馬由美 【性格】 おっとりのんびりした天然。 しかしいざというときには恐怖に立ち向かう強い意志を見せる。 【特徴】 とらちゃんが好き。 【人物関係】 蒼月潮:友達 とら:好き 蒼月紫暮:潮のお父さん 【口調】 初対面の人にや目上の人には敬語。 仲が良い人や年下の子とは普通に話す。 一人称:私 二人称・三人称:あなた、○○さん、○○くん 蒼月潮:潮くん とら:とらちゃん 蒼月紫暮:おじさん 【能力】 【備考】 不気味な人形を集めるのが趣味。 ポエムなどの文章作りが好きだが、童話のつもりで... -
殺したらおわり(後編)
殺したらおわり(後編)◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 土門が吹き飛ばされたのは、さとりやバロウのすぐそばであった。 駆け寄った高嶺清麿と横島忠夫を追うように、マシン番長もゆっくりと足を進める。 土門の身体に埋め込んだARMSコア『グリフォン』は、彼の肉体に完全には適合しなかったのだ。 体内すら見透かす高性能カメラアイを内蔵したマシン番長には、移植した直後に分かってしまった。 目を覚ました土門には、偽ることなく伝えた。 申し訳なさでいっぱいだったというのに、返ってきたのは感謝の言葉であった。 (ナゼダ……) エネルギー切れ寸前のボディを動かしながら、マシン番長は考える。 彼のコンピュータをもってしても、答えは出ない。 寿命が僅かに伸びただけで、石島土門の死は確定していた。 にもかかわらず、彼は笑っていたのだ。 死を... -
チェイン
チェイン ◆d4asqdtPw2 東の地平から現れたのは、世界を白く染める朝の光。 夜の闇は西の彼方へと追いやられ、かき消されてゆく。 だが、この町中にドロリと充満する絶望は、朝日に照らされても絶えることはない。 不穏な色が渦巻く空を民家の窓から眺めながら、加藤鳴海は深く溜め息をついた。 なんだか、ずいぶん久しぶりに太陽に会ったような気がする。 「…………」 左腕が僅かに軋んだ。 五指をおもむろに開き、そして握り締めて、鳴海は目を細める。 長い間、彼は真夜中で戦っていた。 この殺し合いに参加させられるよりも前から。 天幕の下で、機械仕掛けの道化たちとずっと戦い続けていた。 それは、時計の針で測るなら一夜にも満たない出来事。 けれど、彼の中では千夜に渡る闘争だ。 命を賭けて、仲間を失ってまで、彼としろが... -
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリング ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ バチン、と。 そんな擬音が聞こえそうなほどの勢いで、ゼオン・ベルは閉じていた目蓋を開いた。 すぐさま、傍らに置いておいた時計に視線を飛ばす。 時刻は、六時三分前。 定期的に流れるという放送が始まるまで、あと僅かである。 現在ゼオンが身を潜めている倉庫のなかにまで、放送が届くとも限らない。 そう判断するやいなや、ゼオンは立ち上がった。 いまのいままで熟睡していたというのに、まったく寝ぼけている様子はない。 きびきびとした動作で扉を開くと、ゼオンは紫色の瞳を細くする。 「寝ているうちに、日が昇っていたか」 これは、ただ思ったことを吐き出しただけである。 つまるところ単なる独り言であり、ゼオンは返答など求めてはいなかったのだが―― 思いがけず、肯定するような声が... -
トラッシュ
トラッシュ ◆d4asqdtPw2 闇夜の元を悠然と進む、二人の老兵。 彼らが目指す先は近場の小学校だ。 少しばかり急ぎ足なのは、両者共に探し人がいるからであろうか。 しかし、そんな彼らをあざ笑うかのごとく、殺し合いという残酷な現実がその歩みを阻む。 「お盛んなことだねぇ」 遊園地を出た二人は、さっそく足止めを食うこととなってしまった。 暗き森に突如現れたのは、大地に転がる死体だ。 だが、老婆は微塵も動じることない。 それも当然のことだろう。 彼女は最古のしろがね、ルシール・ベルヌイユ。 自動人形との、永きにわたる戦いを繰り広げてきた女である。 その悠久の生命の最中では、屍など飽きるほど目にしてきた。 今さら見知らぬものが死んでいたからといって、狼狽するはずもない。 そんな彼女とは対照的なのが、... -
横島忠夫、清麿と出会う(後編)
横島忠夫、清麿と出会う(後編) ◆n0WqfobHTU ドットーレにとってこの戦い、清麿に負けて欲しくはなかった。 守ろうとした人間を殺し、不幸を呪い嘆く清麿が見たかっただけなのだから、あの人間にはむしろ適当な所でさくっと死んで欲しかった。 しかし、まるで意味が不明な執着から清麿を狙う彼は、なかなかに愉快な人材であると思いなおし始めていた。 自分の命を優先し、他者を踏みつけ被害者顔を隠そうともしない。実に、ドットーレの知る人間らしい人間であったのだ。 ドットーレの経験上、こういう人間は彼の振るタクトに合わせ、面白いように踊ってくれるものだ。 そこでドットーレは、不覚を取ったかと校庭の方へと目をやる。 校舎内の戦闘に注視しつつ、流された放送の事を考えていた為、ふらふらと歩み寄って来る人間に気付くのが遅れてしまった。 校庭脇、校舎側の鉄棒の上にぴょんとドット... -
選択
選択 ◆6LcvawFfJA “ライカ”によって会場の西端に到着した植木耕助とユーゴー・ギルバート。 彼等は言葉を失っていた。 「……何だよ、これ」 ようやく植木耕助から零れた声は、震えを帯びていた。 それほどまでに凄惨な光景が、眼前には広がっている。 辺り一帯に散らばっている無数の木片。 それが単なる木片でないのは、木蓮と交戦した植木には分かる。 木蓮が用いていたのは、その肉体を樹木に変質させる能力。 であるならば、この木片は肉片と見るべきだ。 その仮説を裏付けるように、木片の中に服の切れ端と首輪が落ちていた。 つまりこれは、 「死んじまってる……」 植木の思考は、全てユーゴーに流れ込む。 散らばる木片から木蓮が死んだという考えも、誰が行ったのかという想像も。 しかしたとえ思考が流れ込んでこなくとも、すぐに考えを知る事となってい... -
ドクター・カオスとオリンピア
ドクター・カオスとオリンピア ◆n0WqfobHTU 移動の最中、ドクター・カオスが妙な提案を持ちかけて来た。 マリリン・キャリーは、三順分ぐらい裏の裏の裏を読んだ上で、にっこり笑ってこれを了承。 ドクター・カオスは受け取った鞄を隣を歩くパルコ・フォルゴレへと手渡す。 移動の足を止める気はない。ならば作業は移動しながら行なわなければならない。 フォルゴレが抗議するように視線を送ってくるが、ドクター・カオスはこれを黙殺し鞄から伸びる糸を、その先の指にはめる輪をいじりまわす。 無言でこれらをいじっていたらそれはそれで怖いものがあるが、実際の所ドクター・カオスはぶつぶつあーでもないこーでもないと独り言を呟き続ける。 明らかに間違った単純計算結果を口にする事もあり、フォルゴレにもマリリンにもこの計算の意味する事が理解出来ぬまま。 しかし、その計算は本当に誤ってい... -
能力者CO/価値観の不一致
能力者CO/価値観の不一致 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 美神令子は空飛ぶホウキ・青きイナズマに乗って、空の旅を満喫していた。 地上よりも青空に近い位置で身体に風を受けるというのは、なかなかに清々しいものである。 下手に目立ってアシュタロスに見つかれば大変なので高度を上げられないのが、残念と言えば残念だった。 この間に自分が逃亡したせいで神社周辺で惨劇が繰り広げられているなど知るはずもないが、そういう可能性がないとも思っていなかった。 別に、彼女は他人が傷つこうが死のうがどうでもいいなどとは考えていない。 むしろそのような光景を目の当たりすれば虫酸が走るし、可能であれば助けてもやる。もちろん、その後お代はきっちり請求するが。 ともあれ、彼女は決して他人が殺されても知ったことでないといった冷血な人間ではない。 もしそうであれば、このプログ... -
檻の外のヒト
檻の外のヒト ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 動物園内には、地鳴りじみた奇妙な音が響いていた。 檻から解き放たれた獣たちの唸るような鳴き声が、いくつも重なり合っているのだ。 ある個体は鋭い牙を露わにしながら大口を開け、ある個体は生まれ持った鋭い角を突き出し、ある個体は異常発達した両手に猟銃を携え―― それぞれ種の異なる獣たちが、一様に動物園に侵入した二人を眺め回している。 周囲にいる他の獣には目もくれず、さながら侵入者を吟味するかのように。 「……はーん」 常人の三本分ほどの太さを誇る指を鳴らしながら、コウ・カルナギは納得したように頷く。 いちいち数えてはいないものの、獣の数は十をゆうに超えているだろう。 そのどれもが妙なことに、互いに喰い合おうとするそぶりすら見せない。 「テメェら、飼われてやがるのか。ザマァねえな... -
ナゾナゾ博士と植木の法則
ナゾナゾ博士と植木の法則 ◆I2LrcbxxNg 蔵王という球体から出てきたのは、掃き溜めからビニール袋で可能な限り掬ったかのようなゴミ袋。 生ゴミも混入しているのか、透明のゴミ袋からは口を締めていてもなお異臭が漂う。 年を食った老人に対して酷い仕打ちではないか。 老人のリュックはゴミ入れではないというのに。 ウェーブがかった白髪にマジシャンかと思わせるようなハット、金色の装飾が煌く黒衣にマントをはためかせ歩み行く。 ピンとしたお髭に独眼鏡もあり、怪しげながらどこか知的な印象を受けるその人はナゾナゾ博士という。 街灯も無く、月の灯りを頼りとするしかない現在地より向かって西、地図の最西端こそが彼の目的地である。 この殺し合いの舞台はお馴染みのモチノキ町。本来ならば他の町へと通ずる道は地図上に記されていない。 落ち着ける場所で腰を下ろしゆっくりしたいという欲も湧いた... -
現地調達品
現地調達品 ジップロック 殺し合いの舞台に建っていた民家にて、染井芳乃が回収した。 密封性が高い食料保存用の小袋や小箱のことであり、今回登場したのはスライド式ジッパーが付いた小袋タイプ。 スクール水着 マリリン・キャリーがB-3のプールで見つけた水着。 よく伸びる素材でできており、成人男性でも着ることが可能。 胸には3-Bの文字がある。 さんね~ん、Bぐみ~。 ジャバウォックの爪×3 人間~とぼけた現実も原色で塗り替えてしまえにおける戦闘において、ジャバウォック本体から切り落とされた右腕から紅麗が調達。 性能は支給品(ARMS)の欄のジャバウォックの爪と同様。 ひょっとこ面 ギイ・クリストフ・レッシュがD-4の田邊骨董店から拝借した。 口をすぼめた男性の顔をかたどったお面。 田楽などでは、道化役がこれを被って登場する。 白兎の耳 ... -
未来位置
未来位置 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 空間移動を行う寸前まで、キース・グリーンは目的地をF-4の住宅街としていた。 その辺りまで行けば、支給品のレーダーで紅麗ら三人を発見するのも容易であるはずだった。 ARMSを持たぬ相手である以上、先ほどのように民家内に乗り込むよりよっぽど利口だろう。 そう考えていたというのに、グリーンは空間移動の直前で目的地を変更するハメになってしまった。 凄まじい速度で接近してくる高槻涼を前にしては、そうせざるを得なかったのだ。 一度戦っているので、『ジャバウォック』の戦闘力はよく知っている。 グリーンは自身の『チェシャ猫(キャット)』の能力が劣っているとは、決して思っていない。 ただ――ジャバウォックがあまりにデタラメなのだ。 『空間の断裂』で腕や足を斬り落としても、他のARMSではありえぬ速... -
ロスト
「このぶたちゃんは、おかいもの」 月の明かりすらも、届かない。 暗く静かな森の中。 妖の一匹でも出そうな、夜闇であった。 ゴスロリとも呼ばれる黒いドレスに身を包んだ、金髪の少女。 大きな目でぱちくりと瞬きをすれば、長いまつ毛が僅かに揺れる。 その姿は、まるで人形のような……。 ……否。人形のような、ではなく彼女はまさに自動人形、つまりは機械なのであった。 「このぶたちゃんは、おるすばん」 少女のうたごえに、木々が涌く。 さらさらと、葉音による拍手喝采は鳴り止まず。 そう。果てしなく広い丸盆の中心で、この少女はひとり、歌をうたっていた。 されど、その響きは冷たい空気に溶けて、誰の心も震わせることはない。 だとしても、彼女のうたは止む事はなく。 「このぶたちゃんは、おやつたべ」 靴が汚... -
横島忠夫、清麿と出会う(前編)
横島忠夫、清麿と出会う(前編) ◆n0WqfobHTU 風子を追っている横島忠夫という男は、例えば風子が仲間としていた者達と比べ、頼りになる男なのであろうか。 見た目は、もうどうしようもなく負けている。辛うじて腐乱犬ぐらいが勝負になるかどうかだが、彼の雄々しき巨体は高い男度数を誇り、女子へのアピール材料ともなりうる。 うっかり水鏡君と比べようものなら、月と便所蟋蟀ぐらいの差をつけてやらねばならなくなる。 では中身はどうか。 それを、横島忠夫は試される事となる。 「ほう、人間にあの速さが出せるとはな」 そう呟いたドットーレは、視線の先に居た人物を見て感嘆の息を漏らす。 そして顔を大きく歪ませると、ニンゲンにはありえぬ速度でコレを追走し始めた。 ぐんぐんと迫る人間。 まだあちらはドットーレに気付いていない。 人間が鈍いのか、ドットーレの速さが... -
インビジブル
インビジブル ◆d4asqdtPw2 狭い店内に漂う、カビの臭い。 鼻をつくその臭気の発生源は、乱雑に陳列された数々の骨董品たちだ。 用途不明のからくり細工。 作者知らずの掛け軸。 毒々しい色の丸薬。 置き去りにされた商品たちは、消えてしまった店主の帰りをただジッと待っている。 埃にまみれながら、沈黙をたずさえて。 ここ田邉骨董店には、そんな怪しげな静寂が充満していた。 ……さっきまでは。 「うわぁ……!」 きらきらと。 陰気臭さを空の彼方に吹き飛ばしてしまう程のかがやきを引き連れて。 少女は、やってきた。 透き通る長い艶髪を揺らしながら。 「見てくださいよ、このお面!」 朗らかな笑い声だが、そこに不愉快な喧しさはない。 それどころか、その笑顔は見るもの全てを幸せにする魔力... -
雷人具太陽(ライジングサン) 後編
雷人具太陽(ライジングサン) 後編 ◆AJINORI1nM ◆ ◆ ◆ 「邪魔だな、これ。最初から危険人物ですって言ってるようなもんだから、正二の悪評を広めるのに丁度良いと思ったんだけど、駄目だ。 すぐにばれてつまんないや。捨てよう」 才賀正二、いや、正二に化けたフェイスレスは、中身を取りだした空のリュックを道端に放り投げる。 先程逃走に使用した漆黒のローブは着ていない。 今居る場所は、さっき程美神達と遭遇した所から北上し、線路を越えた道路上だ。 寺に戻る気などさらさら無かった。 ああ言ったのは、あの正義感の強そうな男にガッシュを保護させるためだ。 ガッシュが気絶したままでは、ガッシュが正二の悪評を広める前に誰かに殺される可能性があった。 それではつまらないと思い、ジャンを寺に誘導するような発言をしたのだ。 ... -
物語の始まりはそう、為す術のない彼女が――――
物語の始まりはそう、為す術のない彼女が―――― ◆xrS1C1q/DM 夜の街に天使が舞い降りた。 触れただけで切れてしまいそうなほどに細いプラチナブロンドの髪。 透き通るほど白くありながらも、不健康さとは程遠い瑞々しさを保つ肌。 白人特有の彫りの深い顔立ち、その造りは見るものに彼女の柔和な性格を瞬時に悟らせる。 しかし、優しげな顔をしながらもガラス細工のような青い瞳にはハッキリとした意志の炎が宿り、薄い桜色に染まった唇はキリッと引き締まっている。 彼女の名はユーゴー・ギルバート。"天使”の二つ名を持つ世界最高クラスのテレパシストだ。 「高槻君は大丈夫なのでしょうか……」 ユーゴーの表情は憂い一色に染まっている。 突如巻き込まれた殺し合い、それに対する不安や恐怖は当然あった。 が、それ以上に大切な仲間が心配だった。 「この場には... -
境遇――孤独だった三人
境遇――孤独だった三人 ◆6LcvawFfJA 生まれてすぐから、保護するべく隔離されていた“人形破壊者”。 親から捨てられ、幼少時代を孤児院で過ごした“元麗、現火影”。 持って生まれた異能の所為で、周囲から虐げられてきた“天界人”。 それぞれ似た過去を持ちながら、前二人と最後の一人の間には大きな差がある。 弱い為に孤立した二人と異なり、天界人ロベルト・ハイドンは強いが故に孤独だったのだ。 よって弱者を守ろうとする前の二人、才賀エレオノールと小金井薫に対して、ロベルトは疑問を抱く。 彼は、誰にも守ってもらえなかった強者なのだから。 ○ 「ところでしろがねさん、彼には探し人について尋ねたの?」 ホテルに到着したロベルトの言葉を受け、エレオノールの白銀の瞳孔が拡大する。 迅速に再会せねばならない人間の存在を、すっかり失念していた。 救... -
虹
虹 ◆d4asqdtPw2 気に食わない。 ジャン・ジャックモンドの抱える不満が舌打ちとなって現れた。 彼が怒りの矛先を向けるのは、キース・ブラックと名乗った男。 この悪趣味極まりない殺し合いの主催者だ。 「あの野郎……ただじゃおかねぇ……」 ポケットに突っ込んだ両手を握り締める。 それでも怒りが収まらないので、右足で大地を思いっきり蹴り上げた。 土くれが宙を舞い、数メートル先にべチャリと落下する。 その様は、先ほど繰り広げられた悲劇……少女の死体が落下する光景を思い起こさせた。 本当に、胸糞が悪い。 「しかし、コレ……どうにかなんねぇのか」 首輪を乱暴に引っ張ってみる。 当然ながら、忌々しい銀のリングは外れてくれるわけもなかった。 中に爆発物が詰め込まれているらしいのだが、それにしては彼の扱いは雑である。 それも当然... -
支給品(GS美神極楽大作戦!!)
GS美神極楽大作戦!!からの出典 神通棍 とらに支給された。 美神令子が操る棍。 普段は短い棒であるが、霊力を流すことで長くなる。 さらに霊力を流すと発光し、破壊力が増加する。 『自衛ジョー』の生き人形部隊 パルコ・フォルゴレに支給された。 魂の宿った人形の軍隊。 総勢二十名。 全員軍服に身を包み、部隊司令が指揮している。 人形用の戦車や無線機も付いてるよ。 通信鬼 アル・ボーエンに支給された。 魔界に生息する鬼の一種。 能力も大きさもまんま通信機。 同種の仲間同士ならば、例え異界であっても通信が可能。 自力で浮かんでいるので通信しながら両手が使える。 竜の牙 ルシオラに支給された。 使用者の霊力によって発動する神の剣。 使用していない時は勾玉の状態。 使用者の意思に応じて変幻自在に姿を変える。 青き稲妻 ジャ... -
思索――自分達の現在位置
思索――自分達の現在位置 ◆6LcvawFfJA 高槻涼が落ち着きを取り戻し、暫らくが経過する。 依然として、紅麗と阿紫花英良が到着する気配は無い。 両者ともに放送で呼ばれてはいない以上は、おそらく向かってきているはずだ。 したがって勝手に移動する訳にもいかず、ただ待つしかない。 されど高槻涼の方はともかくとして、加藤鳴海にはそういう待機するだけというのは性に合わない。 最初の五分、ここまでは高槻と言葉を交わす事で問題無く過ごしていた。リビングの椅子に腰掛けながら、会話が弾む。 次の四分、この辺りで会話が途切れ始める。高槻から告げられる情報はきっとプログラム打破に重要なのだろうが、如何せん鳴海には難しすぎた。 さらに三分、無言のまま鳴海の体が微かに振動しだす。貧乏揺すりである。 もう二分、貧乏揺すりが激しくなる。腰かけている椅子に振動が伝わり、床から... -
戦闘生命
戦闘生命 ◆hqLsjDR84w ◇ ◇ ◇ 存在を決めるのは自分自身の意思であり、彼らは生き延びるために『それ』を選んだ。 ◇ ◇ ◇ 鬼丸猛は先ほど来た道を戻るようにして、南へと進んでいた。 不可視の結界が会場を覆うように展開している事実を知ったことで、自身が檻のなかにいるという現状を再認識したのだ。 魔王として再び現世に蘇る前の自身を呼び出しただけならば、キース・ブラックなぞ到底警戒するに足らない。 刃向かう輩の生き血で魔王剣を彩りつつ部下を集め、宿敵・鉄刃と決着をつけてから初めて、対応を考えれば十分だろう。 何せ、その場合、ブラックは人間・鬼丸猛をさらっただけに過ぎないのだから。 だが――どうやら、そうもいかないようだ。 魔王剣を参加者に配っているのだから、ブラックが人間・鬼丸猛だけではなく魔王・鬼丸を... -
一閃――鬼、天を斬る
一閃――鬼、天を斬る ◆6LcvawFfJA やかましく首輪から響くアナウンスを無視し、鬼丸猛は北上する。 首輪が鳴ってから五歩ほど進んでから、ようやくその足を止めた。 目を眇めて、前方に広がる地平線を注意深く眺める。 一見何も無いようだが、しかし確かに何かが眼前に立ちはだかっている。 納刀したままの魔王剣を前に出してみると、やはり目視出来ぬ壁に阻まれた。 (結界か) 胸中でひとりごちる鬼丸に、驚愕の念は無い。 魔王鬼丸に殺し合いを強制しているのだ。 この程度の備えがあるのは必然。むしろ、していなくては愚鈍に過ぎる。 先刻の放送によれば、キース・ブラックは死者だけでなく参加者の所在地まで把握している。 つまるところ、自らに危機の及ばぬ外部より観覧を決め込んでいるのだろう。 「しかし地上に壁を作ることは出来ても……」 不可視の壁より視線を逸... -
ホームラン
ホームラン ◆d4asqdtPw2 闇夜のカーテンが開け放たれ、次第に白んできた空の下。 西の彼方から顔を出した太陽が、世界を煌々と照らさんと燃える。 多くの正常な人物にとって、それは希望をもたらす朝日であろう。 優勝を目指す殺人鬼たちにとっては、忌々しき日輪か。 では、人ならずもの……自動人形にはどうだ。 少なくともこの人形、否、人形たちにとっては、暁の訪れなどどうでもよいこと。 「ひひひひ、幸先いいよなァ! 絶好調だぜパウルマン!」 「そうだなァ、アンゼルムス。これなら人間どもを皆殺しにするのもわけないさ」 その二体は、歓喜していた。 変色していく上天には目もくれず、歯車が軋むかのような声で笑う。 小さな人形は甲高く、大きな人形は野太く。 長々と、先の勝利の余韻に浸っていた。 とはいえ、彼らは漁夫の利にありつけたに過ぎない... -
拳の少女・木の男
拳の少女・木の男 ◆GmTqfb9yfU 暗い夜の闇の中、一本の木に寄りかかる一人の少女がいた。 まるでかき混ぜたばかりの生クリームのように白く柔らかそうな肌。 顔は幼く小柄で人ごみに揉まれればつい転んでしまいそうな体躯。 男物のようないかついガクランがいっそう幼い顔を引き立てているようにも見える。 そんな彼女のわなわなと振るえている様子を見れば多くの人がこんな異常な場所に連れて来られ、怯えているのだと思っただろう。 しかし、彼女の内心はそれとは違っていた。 「あの男、絶対にゆるせませんわ!!あんなっ……、あんなに軽々しく人の命を奪うなんて!!」 彼女は怒っていた。あの男に、このゲームの理不尽さに。 それに、確か殺されたあの男の人は金剛番長のお友達の悪矢七さんではなかったか。 あの時自分も金剛番長と一緒に飛び出すべきだったのが良かったのかを考えてみ... -
導火
導火 ◆6LcvawFfJA “魔物”が“呪文”を唱える事で発動する“術”。 ゼオン・ベルとガッシュ・ベル兄弟の例を見るに、その能力の分類自体は受け継がれる代物であるのだろう。 しかしながら彼等の術は“電撃”という大まかな分類こそ同一だが、細かい点で異なっている。 決してガッシュが父より受け継いだ雷竜のみにあらず、その他の術についても言える。 全く同じ名を冠した同じ術もあるが、同時に一方がどれだけ鍛錬を積もうと習得出来ぬ術も一方が持ち合わせていたりもする。 つまり、魔物の扱う術とは個体それぞれによって異なる物であるのだ。 今現在、エリアC-4の橋の上にへたり込んでいる少女がいる。 ウェーブの掛かった金色の髪が印象的な彼女の名は、チェリッシュ。 “魔界の王を決める”戦いの参加者であり、言うまでも無く魔物の子である。 彼女の扱う術は“狙撃”。 ... - @wiki全体から「銀の意志」で調べる