適材適所 ◆1eZNmJGbgM
「さて、どうしたもんかね」
そう言って男は誰に向けたわけでもなく呟き、改めて周囲を警戒する。
彼が転送された場所はD-6、モチノキ町立総合病院入口。病院らしく、緊急車両が横付けできるように広々と作られている。
逆に言えば、見晴らしが良く身を隠す場所が決して多いとは言えない立地であるが、彼はさほど気にしているようには見えない。
いや、一見そう見えるだけで実は巧妙に射線を外しているのか、あるいは無意識のうちにそんな立ち位置をとっているのかもしれない。
日々の鍛錬によって作り上げた屈強な肉体に加え、数えきれないほどの戦場を潜り抜け身につけた経験・直感。
口調こそ余裕を感じさせるものの、その視線や仕草には些かの油断も感じられない。
彼は理解しているのだ、現在自分が置かれている環境が今まで経験したどんな修羅場よりも過酷なものであると。
男の名は暁巌。
彼の世界にて隠然たる影響力を持つ巨大軍需産業「トライデント」の傭兵部隊を隊長として率いる男である。
彼が転送された場所はD-6、モチノキ町立総合病院入口。病院らしく、緊急車両が横付けできるように広々と作られている。
逆に言えば、見晴らしが良く身を隠す場所が決して多いとは言えない立地であるが、彼はさほど気にしているようには見えない。
いや、一見そう見えるだけで実は巧妙に射線を外しているのか、あるいは無意識のうちにそんな立ち位置をとっているのかもしれない。
日々の鍛錬によって作り上げた屈強な肉体に加え、数えきれないほどの戦場を潜り抜け身につけた経験・直感。
口調こそ余裕を感じさせるものの、その視線や仕草には些かの油断も感じられない。
彼は理解しているのだ、現在自分が置かれている環境が今まで経験したどんな修羅場よりも過酷なものであると。
男の名は暁巌。
彼の世界にて隠然たる影響力を持つ巨大軍需産業「トライデント」の傭兵部隊を隊長として率いる男である。
暁が今まで体験した戦場でも、人智を越えるような現象や兵器、生物は敵・味方を問わず存在した。
むしろ、表の世界に公表できない事例ばかりを取り扱うのが、彼の仕事である。
だが、暁はそれが嫌いではなかった。平穏な日常では決して味わえないスリルや緊張感こそ、彼の求める物。
その為なら本来の任務や上官の命令に対してさえ、反抗や無視をすることも珍しくはない。
そして結果を残す。どんな絶望的な状況からでも帰還する。
それ故に、彼の二つ名は「生還者(リターニングマン)」と呼ばれるのだ。
むしろ、表の世界に公表できない事例ばかりを取り扱うのが、彼の仕事である。
だが、暁はそれが嫌いではなかった。平穏な日常では決して味わえないスリルや緊張感こそ、彼の求める物。
その為なら本来の任務や上官の命令に対してさえ、反抗や無視をすることも珍しくはない。
そして結果を残す。どんな絶望的な状況からでも帰還する。
それ故に、彼の二つ名は「生還者(リターニングマン)」と呼ばれるのだ。
しかし、今回の戦場は今までとは訳が違う。
まず、これは任務ではない。
事前に作戦の目的や説明も無ければ、装備の準備、敵の正体や支援・友軍の有無の確認も出来ない。
もっともその辺は、戦場の状況によって柔軟に対応するのも重要ではあるが。
事前に作戦の目的や説明も無ければ、装備の準備、敵の正体や支援・友軍の有無の確認も出来ない。
もっともその辺は、戦場の状況によって柔軟に対応するのも重要ではあるが。
次に、ここへ望んで参加した訳ではない。
暁はこの会場で意識を取り戻す直前までトライデントの一員として聖櫃(アーク)を輸送する任務に就いており、
そこで敵対するアーカム財団のS級特殊工作員・通称「スプリガン」の連中と交戦し、
最終的には共に乗船する巨大客船を沈没の危機から救ったのだ。
そしてスプリガン達と別れ帰還する所で記憶が途切れ、目が覚めた時にはあの場所にいた。つまり拉致である。誘拐である。
暁はこの会場で意識を取り戻す直前までトライデントの一員として聖櫃(アーク)を輸送する任務に就いており、
そこで敵対するアーカム財団のS級特殊工作員・通称「スプリガン」の連中と交戦し、
最終的には共に乗船する巨大客船を沈没の危機から救ったのだ。
そしてスプリガン達と別れ帰還する所で記憶が途切れ、目が覚めた時にはあの場所にいた。つまり拉致である。誘拐である。
最後に、この状況を無視することは出来ない。
その理由は首に取り付けられている金属製の首輪。あの場所で見たものと同一の物であるならば、
この首輪にも爆薬が取り付けられている筈である。
つまりあのキース・ブラックの言うように、この殺し合いに積極的に参加しないとペナルティとして首輪が爆発――
その理由は首に取り付けられている金属製の首輪。あの場所で見たものと同一の物であるならば、
この首輪にも爆薬が取り付けられている筈である。
つまりあのキース・ブラックの言うように、この殺し合いに積極的に参加しないとペナルティとして首輪が爆発――
――するとは限らないのである。
「ふん、あの優男はこう言ってたな。「首輪は禁止エリアに侵入すると爆発する」「首輪を無理に外そうとすると爆発する」
だったら、あいつの命令に従わなくても首輪は爆発しない筈……まぁ、バカ正直に受け止める方にも問題があるが、
あいにくと俺はひねくれ者でな。脅されたからはいそうですと忠犬の様に動く気はない」
だったら、あいつの命令に従わなくても首輪は爆発しない筈……まぁ、バカ正直に受け止める方にも問題があるが、
あいにくと俺はひねくれ者でな。脅されたからはいそうですと忠犬の様に動く気はない」
そう言って暁は振り返り、誰もいない様に見える後の壁に向かって話しかける。
「……これで納得したら姿を見せてくれるかい、そこにいる兄ちゃん。いや、姉ちゃんか?まぁどちらでもいいんだが」
暁がそう言って10秒ぐらいしただろうか、暁と同年代位の男が現れた。
この男も暁ほどではないにしろ、一般人よりは荒事に慣れている印象を感じさせる風貌・体格をしている。
それもそのはず、この男は元々警察官であり、キャリア組であるにも関わらず
その正義感から上司とトラブルを起こすことも少なくなく、最終的な階級は藍空警察署の刑事で退職した。
男の名は兜光一。子供の頃の夢は正義の味方になることだった男である。
この男も暁ほどではないにしろ、一般人よりは荒事に慣れている印象を感じさせる風貌・体格をしている。
それもそのはず、この男は元々警察官であり、キャリア組であるにも関わらず
その正義感から上司とトラブルを起こすことも少なくなく、最終的な階級は藍空警察署の刑事で退職した。
男の名は兜光一。子供の頃の夢は正義の味方になることだった男である。
◇ ◇ ◇
「ええと、暁。あんた軍人か? そんなゴツい装備が似合う職業なんて他に思いつかねえな」
「半分正解だな、俺は傭兵だ。ついでにコレはオーダーメイドで、俺の専用装備だ」
「半分正解だな、俺は傭兵だ。ついでにコレはオーダーメイドで、俺の専用装備だ」
「ふむ、兜。この名簿に名前の乗っているお前の知り合いが高槻涼、新宮隼人、巴武士、アル・ボーエン、
ユーゴー・ギルバート、コウ・カルナギ、あとはこのキースなんちゃら全員か」
「ああ、そもそも俺はこのコウ・カルナギに半殺しの目に合わされて、病院に搬送されていた筈なんだが……
何故か怪我は完治している。最初に病院に飛ばされたのは連中の皮肉だろうよ」
ユーゴー・ギルバート、コウ・カルナギ、あとはこのキースなんちゃら全員か」
「ああ、そもそも俺はこのコウ・カルナギに半殺しの目に合わされて、病院に搬送されていた筈なんだが……
何故か怪我は完治している。最初に病院に飛ばされたのは連中の皮肉だろうよ」
「で、暁の知り合いが御神苗優、ジャン・ジャックモンド、朧、染井芳乃、ボー・ブランシェの五人でいいんだな?」
「お前と同じく、敵味方混じっちゃいるがどいつこいつも一筋縄じゃいかないタフな奴らだ。簡単に死ぬことはないだろうが、
何が起きるか分からないのがこの会場なんだろう、きっと」
「お前と同じく、敵味方混じっちゃいるがどいつこいつも一筋縄じゃいかないタフな奴らだ。簡単に死ぬことはないだろうが、
何が起きるか分からないのがこの会場なんだろう、きっと」
「アーカム財団、スプリガン、トライデント……すまんが聞いたことはないな」
「俺もお前の言うエグリゴリやブルーメンという組織は聞いたことは無い。それほどの組織なら耳に挟まない筈は無いんだが……
まあその辺は後回しだ。今はそれより――」
「俺もお前の言うエグリゴリやブルーメンという組織は聞いたことは無い。それほどの組織なら耳に挟まない筈は無いんだが……
まあその辺は後回しだ。今はそれより――」
◇ ◇ ◇
そして二人が、各々に支給されたアイテムを確認しようとディパックを広げたところで最初の異常に気がつく。
まずは暁のディパックから大量の黄色い箱型の何かがガサガサと音を立てて零れ出す。
一体何なのかと思って暁がその箱の一つを手に取り、その正体が判明すると思わずその険しい顔にも苦笑いが浮かぶ。
その正体は携帯食料。しかも誰もが知っているあのカロリーメイト。これこそ暁に支給された食料品である。
まずは暁のディパックから大量の黄色い箱型の何かがガサガサと音を立てて零れ出す。
一体何なのかと思って暁がその箱の一つを手に取り、その正体が判明すると思わずその険しい顔にも苦笑いが浮かぶ。
その正体は携帯食料。しかも誰もが知っているあのカロリーメイト。これこそ暁に支給された食料品である。
「ククッ、こりゃまた直球だ。……しかも合計で9000キロカロリー分とはな」
「おい、どういう事だ暁」
「一般的にな、戦場の兵士に必要とされるカロリーが1日辺り3000キロカロリーと言われている。
つまり、奴さんは3日以内にこのふざけたプログラムにケリがつくと踏んでるんだよ、この食料だけで判断するならな」
「おい、どういう事だ暁」
「一般的にな、戦場の兵士に必要とされるカロリーが1日辺り3000キロカロリーと言われている。
つまり、奴さんは3日以内にこのふざけたプログラムにケリがつくと踏んでるんだよ、この食料だけで判断するならな」
続いてディパックの中から出てきた地図、時計、照明、筆記用具等の確認を行い食料と共にディパックに戻したあと、
キース・ブラックが説明していた球体―蔵玉―を手に取る暁。そして説明にあったとおり念じてみた所、
明らかに物理法則を無視した大きさの武器が目の前に現れた。
キース・ブラックが説明していた球体―蔵玉―を手に取る暁。そして説明にあったとおり念じてみた所、
明らかに物理法則を無視した大きさの武器が目の前に現れた。
全長:約1.5m。
総重量:約16kg。
最大速度:マッハ2.2。
最大有効射程:8000m。
主な標的:攻撃機、ヘリコプター、輸送機、無人偵察機。
ギネスブック認定:もっとも命中率の高い携帯型対空ミサイル。
制式名称:FIM-92スティンガー低高度地対空ミサイル・システム。
通称スティンガーミサイル。予備弾頭を含むと合計31発のこの兵装が、暁に支給された武器である。
総重量:約16kg。
最大速度:マッハ2.2。
最大有効射程:8000m。
主な標的:攻撃機、ヘリコプター、輸送機、無人偵察機。
ギネスブック認定:もっとも命中率の高い携帯型対空ミサイル。
制式名称:FIM-92スティンガー低高度地対空ミサイル・システム。
通称スティンガーミサイル。予備弾頭を含むと合計31発のこの兵装が、暁に支給された武器である。
この光景を見た二人の反応だが、兜は唖然としている一方暁は笑みを浮かべている。
普通に考えれば兜の反応こそ一般的であり、正しいのだろう。
「こんなものを支給しても問題ないレベルの参加者に狙われる可能性がある」こう考えれば、言葉を失うのも当然だ。
しかし、暁の反応は異なる。
「こんなものを支給しても問題ないレベルの参加者と命がけの戦闘を楽しめる」こう考えるのが、暁巌なのである。
普通に考えれば兜の反応こそ一般的であり、正しいのだろう。
「こんなものを支給しても問題ないレベルの参加者に狙われる可能性がある」こう考えれば、言葉を失うのも当然だ。
しかし、暁の反応は異なる。
「こんなものを支給しても問題ないレベルの参加者と命がけの戦闘を楽しめる」こう考えるのが、暁巌なのである。
「おい、次はお前に支給された物を見せる番だぞ」
暁のこの言葉に我に返った兜がディパックを漁って見ると、蔵玉が3つ。
まず最初の蔵玉を手にとって念じてみると、出てきたのは武器ではなく乗用車。
それも見た目にも美しく、最大速度も300kmを超えるようなスポーツカー等ではなく、
ある意味この場所で最も必要とされるかもしれないワンボックスカー。
というか、ぶっちゃけ○ヨタ自動車のハイエース。質実剛健にも程があるチョイスである。
まず最初の蔵玉を手にとって念じてみると、出てきたのは武器ではなく乗用車。
それも見た目にも美しく、最大速度も300kmを超えるようなスポーツカー等ではなく、
ある意味この場所で最も必要とされるかもしれないワンボックスカー。
というか、ぶっちゃけ○ヨタ自動車のハイエース。質実剛健にも程があるチョイスである。
まぁ1つくらいはこんな物があった方が役に立つと考えた兜も、
次の蔵玉を持って念じた結果出てきた物を見て自分の考えが甘かったことを思い知らされる。
今回も武器は出て来ず、またしても乗り物。しかし前と違うところは、四輪ではなく二輪。
無論こちらもリッター超えのスーパースポーツタイプや、高速巡行向きのツアラーモデルなどでは勿論無く
慎ましいほど小じんまりとしたビジネスバイク。
新聞配達員や郵便局員の強い味方。全世界で累計販売台数は6000万台を越えるバケモノ。キング・オブ・低燃費。
日本が誇る名車、H○NDA・スーパーカブ110。これが兜の2つ目の支給品である。
次の蔵玉を持って念じた結果出てきた物を見て自分の考えが甘かったことを思い知らされる。
今回も武器は出て来ず、またしても乗り物。しかし前と違うところは、四輪ではなく二輪。
無論こちらもリッター超えのスーパースポーツタイプや、高速巡行向きのツアラーモデルなどでは勿論無く
慎ましいほど小じんまりとしたビジネスバイク。
新聞配達員や郵便局員の強い味方。全世界で累計販売台数は6000万台を越えるバケモノ。キング・オブ・低燃費。
日本が誇る名車、H○NDA・スーパーカブ110。これが兜の2つ目の支給品である。
自分の隣で笑いを噛み殺している暁を無言で睨みながら、兜は最後の蔵玉を鷲掴みにして念じる。
流石に3つとも乗り物という事態は避けられたのだが、かと言って強力な武器が支給された訳でもない。
むしろ、前の2つより使い勝手は悪いと言わざるをえない。
なんと現れたのは拡声機。もはや殺し合いを止めて大声で人探しに専念しろと言わんばかりのラインナップである。
流石に3つとも乗り物という事態は避けられたのだが、かと言って強力な武器が支給された訳でもない。
むしろ、前の2つより使い勝手は悪いと言わざるをえない。
なんと現れたのは拡声機。もはや殺し合いを止めて大声で人探しに専念しろと言わんばかりのラインナップである。
「クッ、良かったじゃないか兜。元警官として迷子の子供を探すには完璧すぎる内容だ」
「どうせならニューナンブを出してくれれば尚の事良かったんだがな!あの野郎……」
「どうせならニューナンブを出してくれれば尚の事良かったんだがな!あの野郎……」
このままでは蔵玉を地面に叩きつけて破壊しそうな程引きつった笑いを浮かべている兜をなだめながら、暁は話を進める。
「まあそう力むな。せっかく車があるんだ、情報収集といこう。俺が後部に陣取るからお前は適当に敷地内を巡回してくれ。
いざという時は俺が窓の隙間からコイツをぶっ放すから安心しろ」
「おい待て、まずはこの病院内を探索するべきだろ?それこそ中に誰かいるかもしれないだろうが」
「おいおい、何言ってんだ。現状で武器がこれしかない状態で室内戦をする気か?冗談じゃない。
同じ程度のリスクがあるなら、まだ屋外でミサイルぶっ放せる方がマシだ」
いざという時は俺が窓の隙間からコイツをぶっ放すから安心しろ」
「おい待て、まずはこの病院内を探索するべきだろ?それこそ中に誰かいるかもしれないだろうが」
「おいおい、何言ってんだ。現状で武器がこれしかない状態で室内戦をする気か?冗談じゃない。
同じ程度のリスクがあるなら、まだ屋外でミサイルぶっ放せる方がマシだ」
そして二人は病院を後にする。
しかし、この時点で暁は兜を全面的に信用したわけではない。
それは兜も同じ事だが、兜の方は他に選択肢がない。一方暁は兜に対して2つ隠していることがある。
それは兜も同じ事だが、兜の方は他に選択肢がない。一方暁は兜に対して2つ隠していることがある。
1つは今暁が身につけている装備について。
兜は一般的軍人が装備するボディーアーマーだと思っているようだが、実際は異なる。
暁の装備はただのボディーアーマーなどでは決して無い。それは超古代文明の遺産と
現代最先端科学の技術を組み合わせて作られた攻防一体の戦闘服。
人工筋肉により使用者の力を30倍以上に増幅し、オリハルコン繊維で編まれたその防御力は
生半可な刃物や銃弾では歯が立たないレベルの衝撃吸収構造を持つ。
その名はArmored Muscle suits。通称AMスーツ。
これを装備している状態の暁ならたとえ病院の中で襲撃を受けても、
十分立ち向かえるほどの戦闘力を誇るのだがあえてそれを見せることはしない。同行者が完全には信用できない以上、
わざわざ自分の実力を教えてやる必要を感じ無かったのかもしれない。
兜は一般的軍人が装備するボディーアーマーだと思っているようだが、実際は異なる。
暁の装備はただのボディーアーマーなどでは決して無い。それは超古代文明の遺産と
現代最先端科学の技術を組み合わせて作られた攻防一体の戦闘服。
人工筋肉により使用者の力を30倍以上に増幅し、オリハルコン繊維で編まれたその防御力は
生半可な刃物や銃弾では歯が立たないレベルの衝撃吸収構造を持つ。
その名はArmored Muscle suits。通称AMスーツ。
これを装備している状態の暁ならたとえ病院の中で襲撃を受けても、
十分立ち向かえるほどの戦闘力を誇るのだがあえてそれを見せることはしない。同行者が完全には信用できない以上、
わざわざ自分の実力を教えてやる必要を感じ無かったのかもしれない。
もう1つは蔵玉について。実は暁にも、もう1つ蔵玉が支給されている。
しかし暁は大量のカロリーメイトに紛れて、兜に気が付かれない内に素早くディパックに仕舞い込んだのだ。
無論、暁自身もその中身が何であるかは知らない。
その為、もう1つの蔵玉の中身が武器……いや兵器であった事は幸運と呼べるものだった。
もし役に立つものではなかった場合、何食わぬ顔でディパックから2つ目の蔵玉を取り出す予定だったのだから。
しかし暁は大量のカロリーメイトに紛れて、兜に気が付かれない内に素早くディパックに仕舞い込んだのだ。
無論、暁自身もその中身が何であるかは知らない。
その為、もう1つの蔵玉の中身が武器……いや兵器であった事は幸運と呼べるものだった。
もし役に立つものではなかった場合、何食わぬ顔でディパックから2つ目の蔵玉を取り出す予定だったのだから。
そんな噛み合うのか噛み合わないのか微妙な二人が車に乗り込み病院を後にする。
果たして院内を探索しなかったのは吉と出るのか凶と出るのか、それは誰にも分からない。
果たして院内を探索しなかったのは吉と出るのか凶と出るのか、それは誰にも分からない。
「しかしゴツイ武器だな……俺にゃ扱いきれないか」
「いや、お前でも十分使いこなせるぞ。説明書を読んだらな」
「いや、お前でも十分使いこなせるぞ。説明書を読んだらな」
【D-6病院入口 一日目深夜】
【暁巌】
[時間軸]:単行本10巻、聖櫃終了後
[状態]:健康
[装備]:AMスーツ@スプリガン、スティンガーミサイル1/1、予備弾頭30発@現実
[道具]:基本支給品一式、カロリーメイト9000キロカロリー分@現実、ランダム支給品×1(未確認)
[基本方針]:キース・ブラックへの反抗・生還
※カロリーメイトは食料としての支給品です。必要ならば、何味かは次回以降の書き手さんにお任せします。
[時間軸]:単行本10巻、聖櫃終了後
[状態]:健康
[装備]:AMスーツ@スプリガン、スティンガーミサイル1/1、予備弾頭30発@現実
[道具]:基本支給品一式、カロリーメイト9000キロカロリー分@現実、ランダム支給品×1(未確認)
[基本方針]:キース・ブラックへの反抗・生還
※カロリーメイトは食料としての支給品です。必要ならば、何味かは次回以降の書き手さんにお任せします。
【兜光一】
[時間軸]:単行本12巻、コウ・カルナギに重症を負わせられ病院へ搬送中
[状態]:健康
[装備]:拡声機@現実、TOY○TA・ハイエース@現実
[道具]:基本支給品一式、H○NDA・スーパーカブ110@現実
[基本方針]:高槻涼ら、知り合いとの合流・脱出
[時間軸]:単行本12巻、コウ・カルナギに重症を負わせられ病院へ搬送中
[状態]:健康
[装備]:拡声機@現実、TOY○TA・ハイエース@現実
[道具]:基本支給品一式、H○NDA・スーパーカブ110@現実
[基本方針]:高槻涼ら、知り合いとの合流・脱出
【支給品紹介】
【AMスーツ@スプリガン】
制式名称、Armored Muscle suits。古代文明の遺産と現代科学のコラボレーションで誕生した強化服。
装備者の筋力を30倍程度にまで増幅させる機能や、スーツ表面がオリハルコン繊維で編まれ、
衝撃吸収構造であるため通常の刃物や銃弾では殺傷できない。
暁のAMスーツはトライデント製の機械式であるため、主人公・御神苗優が装備しているものより
スピード・衝撃吸収能力は劣るものの、パワーは上回る。小型ウインチやサイコブローなどの機能があるかは不明。
制式名称、Armored Muscle suits。古代文明の遺産と現代科学のコラボレーションで誕生した強化服。
装備者の筋力を30倍程度にまで増幅させる機能や、スーツ表面がオリハルコン繊維で編まれ、
衝撃吸収構造であるため通常の刃物や銃弾では殺傷できない。
暁のAMスーツはトライデント製の機械式であるため、主人公・御神苗優が装備しているものより
スピード・衝撃吸収能力は劣るものの、パワーは上回る。小型ウインチやサイコブローなどの機能があるかは不明。
【スティンガーミサイル@現実】
米国が1970年代に開発に着手し1981年に採用された携行式地対空ミサイル。その名は「毒蜂」に由来する。
いわゆる使い捨て・撃ちっぱなし系の兵器としてはかなりの高性能を誇る。
赤外線センサーによる自動追尾機能により発射後の操作も不要。
米国が1970年代に開発に着手し1981年に採用された携行式地対空ミサイル。その名は「毒蜂」に由来する。
いわゆる使い捨て・撃ちっぱなし系の兵器としてはかなりの高性能を誇る。
赤外線センサーによる自動追尾機能により発射後の操作も不要。
【拡声機@現実】
一般的な用途としては主にスポーツの応援、演説、抗議行動、集会などに用いられる。
増幅器を内蔵したものは「トランジスタメガホン」略してトラメガとも呼ばれるそうな。
……まぁこんな説明よりも、パロロワにおける特A級の死亡フラグと言ったほうが通りが良いのだが。
一般的な用途としては主にスポーツの応援、演説、抗議行動、集会などに用いられる。
増幅器を内蔵したものは「トランジスタメガホン」略してトラメガとも呼ばれるそうな。
……まぁこんな説明よりも、パロロワにおける特A級の死亡フラグと言ったほうが通りが良いのだが。
【ハイエース@現実】
世界のTOY○TAが開発・製造している傑作ワンボックスカー。
その用途は広く、貨物用・送迎バス・果ては救急車に至るまで実に多種多様。
今回の仕様は座席は運転席と助手席のみで、後部座席は搭載されていない。ちなみにAT仕様。
世界のTOY○TAが開発・製造している傑作ワンボックスカー。
その用途は広く、貨物用・送迎バス・果ては救急車に至るまで実に多種多様。
今回の仕様は座席は運転席と助手席のみで、後部座席は搭載されていない。ちなみにAT仕様。
【スーパーカブ110@現実】
こちらも世界のH○NDAが開発・製造している傑作オートバイ。
その燃費と耐久性はもはやオーパーツの領域。例えるなら初代ゲームボーイ並みの耐久性と言えばピンとくる人もいるかも。
コレに魂を吹き込めるほどの人物が乗車すれば、白兵戦でも十分立ち向かえる……かもしれない。不運と踊っちまわないようにご注意を。
こちらも世界のH○NDAが開発・製造している傑作オートバイ。
その燃費と耐久性はもはやオーパーツの領域。例えるなら初代ゲームボーイ並みの耐久性と言えばピンとくる人もいるかも。
コレに魂を吹き込めるほどの人物が乗車すれば、白兵戦でも十分立ち向かえる……かもしれない。不運と踊っちまわないようにご注意を。
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GAME START | 暁巌 | 054:ミッドナイト・クラクション・ベイビー |
GAME START | 兜光一 |